第41回、一目均衡表その12、「一目均衡表最大の謎、『雲』を解析する!前編」

2、価格は何故雲に近づくと跳ね返されやすいのか? 

□これは雲が抵抗帯であるということの一番の証拠だから大事だ。抵抗帯と言っても、雲には線が二本ある。先行スパン1と2だ。不思議なことに上から雲に向けて下降していっても、下から雲に向けて上昇していっても最初にぶつかるのはほとんど先行スパン1だ。 ■確かに。不思議ですね。やっぱり雲は謎だらけだ。 □それほどのものじゃない。価格がある程度上昇すると、先行スパン1が先行スパン2の上に来て、価格がある程度下降すると先行スパン1が先行スパン2の下に来る。下図で確認してごらん。 図 ■そうですね。先行スパン1の方が期間が短く、先行スパン2の方が期間が長い。ということは上昇トレンドに素早く反応するのは先行スパン1、遅れて反応するのが先行スパン2。ということは、どんどん上昇していくと反応の早い先行スパン1の方が先にどんどん上昇し、遅れて先行スパン2が上昇していく。その結果、先行スパン1の方が上に来ますね。 □そうゆうこと。そして、下降トレンドに素早く反応するのも先行スパン1、遅れて反応するのが先行スパン2、ということは、どんどん下降していくと先に反応の早い先行スパン1の方がどんどん下降し、遅れて先行スパン2が下降していく。その結果、先行スパン1の方が下に来る。 ■ですね。 □つまり・・・上昇していた相場が向きを変えて雲とぶつかる。下降していた相場が向きを変えて雲とぶつかるというのは先行スパン1とぶつかると思えば、ほとんどのケースで間違いない。 図 ■なるほど、確かに基本はそうでしょうが、そうでないこともときたまありますよね? □それはもみあい相場が続いたケース。 図 □上記図のように、上がったり下がったりを短期間で繰り返せば先行スパン1と2が正しく位置を変える前に価格が雲とぶつかってしまう。 ■つまりもみあい相場ではそういうことがある・・と。 □そうゆうこと。基本はあくまで価格が雲と最初にぶつかるのは先行スパン1、そして価格が雲を抜けるのは先行スパン2を突き破るということを覚えよう。