第42回、一目均衡表その13、「一目均衡表最大の謎、『雲』を解析する!後編、雲のねじれの秘密!」

□たとえば「長期的には上昇トレンドなのに中期的には下降トレンド、で、短期的には上昇トレンド」などということがある。

■ありますね。

□つまり、どの期間のトレンドを探すかで、使う移動平均線の日数が変わってくるのだよ。

■なるほど。短期のトレンドの変化を探るには移動平均線も短期のものを使うし、長期トレンドの変化を探るには長期のものを使うということですね。わかります。

□そういうこと。つまり、転換線と基準線のクロス(=均衡表の好転・逆転)は中期トレンドの変化を見るために使い、先行スパン1と2のクロス(=雲のねじれ)は長期トレンドの変化を見るために使う。

■そうだったんだ。

□「雲のねじれ」と一般には言われているようだが、同じ雲のねじれでも先行スパン1が先行スパン2を上抜くことを「雲の好転」、先行スパン1が先行スパン2を下抜くことを「雲の逆転」と私は呼んで識別している。これが大勢トレンドの転換を表わし、雲の好転で大勢上昇トレンドとなり、雲の逆転で大勢下降トレンドとなる。

■なるほど。そうだったんだ。

□但し、重要なのは、それが描かれているのは26日将来だから、大勢転換が起こったのは雲のねじれが描かれている日ではなくて、その26日前ということ。

★図5

■つまり、今日一目均衡表チャートを付けたら、26日先に描かれている雲がねじれてましたという、まさにその日が重要変化日と。

□そういうこと。

■なら、確認しますが・・・雲がねじれている部分が描かれている日、つまり26日先ですが、その日は変化日ではないと?

□しいてこじつければ・・・・大勢トレンドが変化してから基本数値である26日経過した日と言う意味はある。変化日からの基本数値はこれまた変化日だからね。だが大騒ぎする日ではない。

【雲のねじれ】 ・雲がねじれが起こった日が重要。その日に大勢トレンドの転換を察知。 ・先行スパン1が2を上抜けば大勢下降トレンドから大勢上昇トレンドへの転換を示す。 ・先行スパン1が2を下抜けば大勢上昇トレンドから大勢下降トレンドへの転換を示す。 ・雲のねじれが描かれている日は特に変化日ではない。
■今、いろんなアナリストが「明日は雲のねじれに到達しますので、重要変化日です」などとコメントしていますが、見当はずれだと。 □残念ながら。 ■でも、ときどき、雲のねじれのところで価格が変化しているのを見かけますが。 □前回話したCD分析のことをもう一度説明しようか。 ■いえ、結構です。つまりそれは変化したとしても偶然だと・・・。本日は衝撃的なラストでした。 □ということで雲の話はここまで。意味を理解して使うということの重要性ががそろそろ、読者の方にはわかってもらえたのではないだろうか。次回はいよいよ5線のトリ、『遅行スパン』。お楽しみに!