小次郎講師のボリンジャーバンド解説その2、「間違いだらけのボリンジャーバンド解説」

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□図中の丸印を見ると確かに-2シグマを割り込んだところで買えば、その後上がる。+2シグマを超えたところで売ればその後下がるという局面がある。

■ですね。

□ところがこれを信じてしまうととんでもない目にあう。下の図を見てごらん。やっぱり丸印を付けた箇所に注目。

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■ほんとだ。+2シグマを超えたと思って売ったらとんでないことになってますね。-2シグマを割り込んだところで買っても、このケースは大失敗だ。

□実はボリンジャーさんは著書の中で「バンド上限(2シグマの位置)を超えても、それが売りシグナルではないし、バンド下限(-2シグマの位置)を割り込んでも、それが買いシグナルというわけではない。」とはっきりおっしゃってる。

■指標を作った人が否定している売買シグナルがいつまでも日本で売買シグナルとして広まっているということは信じられないですね。

□残念ながら、テクニカル指標の本物の専門家が少ない。どこが間違いかを検証したい。

①ボリンジャーバンドの各線は標準偏差を示す。 ②統計学上データは+1シグマから-1シグマの間に68.3%入り、+2シグマから―2シグマの間に95.5%入る。 ③ということは+2シグマを超える、-2シグマを割り込むということは5%以下の特殊現象。 ④そんな特殊現象が長く続くことはありえないから、+2シグマを超えたら買われすぎということで売る、-2シグマを割り込んだら売られすぎということで買う。
□①は正解。ボリンジャーバンドの各線の間隔は標準偏差。②は間違い。統計学的にその数値が有効なのは価格が正規分布のとき。 ■正規分布?