第7回、移動平均線 その3、『 グランビルの法則 』後編&『 移動平均乖離率 』

□どれくらい離れたら離れすぎかということが明確になっていない。5%くらい離れたあたりから離れすぎと言われるが、売買シグナルとしては10%以上とすることも多い。つまり移動平均線から下へ10%以上離れたら行きすぎ=買いサイン、上へ10%以上離れたら行きすぎ=売りサインということになる。が、結論から言うと、銘柄や市場の動向によって、どれくらいの離れをサインとするかということが変わってくる。

こういった不明確な指標はなかなか一般投資家には使いづらい。あくまで参考程度にとどめておくのがいいだろう。アドバイスとしては、出来高・取組高と一緒に見ておくといいぞ。

【移動平均乖離率】 価格と移動平均線の乖離を見る指標。 通常、 価格が移動平均線より10%以上上に離れたら行きすぎということで売りサイン 価格が移動平均線より10%以上下に離れたら行きすぎということで買いサイン とする。 ※しかし、この何%の乖離で行きすぎとするかは不明確であることに注意。
□長くかかったがこれで買いシグナルの4パターンは終了。今度は売りシグナルの4パターンだが、こちらは買いシグナルの丁度逆なので、そんなに難しくない。要点だけ押さえてさくさくと進行していこう。 ■売りと買いを変えて、以下同文てなもんで。 □そうはいかん。ひとつひとつしっかりと確認していこう。
【売りシグナルの4パターン】 その1、移動平均線がある程度の期間上昇した後で横ばい状態になるか、或いは少し下降基調に転じた時に、価格がその移動平均線を上から下にはっきりとクロスしたとき。 (典型的デッドクロス)強い売りサイン
□これが、正しいデッドクロス。ジスイズデッドクロスだ。よく覚えておくように。まず最初に移動平均線がしばらく上昇していなければならない。次にその移動平均線が上げ止まりを予兆させるものでなければならない。そのとき、移動平均線の上にあった価格が移動平均線を下向きにはっきりとクロスする。これが本当のデッドクロスであり、最大の売りチャンスだ。 □ま、はっきり言うと、グランビルの法則の中では、一番最初の正しいゴールデンクロスとこの正しいデッドクロスだけはしっかりと覚えておかなければならないぞ。
【重要】正しいデッドクロスの三条件 1、 まず移動平均線が上昇しているところからスタートする。 2、 その移動平均線が上げ止まり、横ばい或いは下降に転ずる。 3、 その後価格が移動平均線を上から下へはっきりとクロスする。
■「これが一番勉強になりましたね。移動平均と価格のクロスと言っても、本物のゴールデンクロス、本物のデッドクロスと、偽物があるんですね。夫婦にも本物の夫婦と仮面夫婦があるように・・・」 □またそっちに話が。 □(気を取り直して)話を戻すぞ。では次。