米朝首脳会談中止でリスク回避の円買い ドル円は瞬間108円台=NY為替前半

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 きょうのNY為替市場はリスク回避の雰囲気が強まっており、円高の動きが強まっている。米朝首脳会談が中止になったことが伝わり、市場は地政学リスクへの警戒感を強めている。トランプ大統領が会談中止を北朝鮮の金委員長に書簡で伝えたことが明らかになった。背景として、最近の北朝鮮からの「激しい怒りとあらわな敵意」に言及している。

 ドル円は売りが強まり、瞬間109円を割り込む場面も見られた。押し目買いも入り現在は109円台を維持しているものの、きょうの下げで200日線を下放れる展開が見られている。3月からのリバウンド相場が終了とまではまだ思われないが、足元は利益確定売りが強まっている模様。108.30円付近に100日線が来ており、目先の下値サポートとして意識される。

 クロス円も売りが強まっており、ユーロ円は昨年8月以来の127円台に一時下落。今回の下げで、昨年4月から今年2月までの上昇波のフィボナッチ38.2%戻しの水準をブレイクしており、50%戻しの水準である126円ちょうど付近が視野に入る可能性も出てきている。

 ユーロ自体は第1四半期の景気減速から反転を示す指標がまだ出て来ておらず、ECBの出口戦略への期待は後退したままだ。ドル円の上昇がユーロ円をサポートしていたが、それも調整の動きを見せる中、ユーロ円は売りを加速させている状況。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美 

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