ドル円は200日線付近での攻防 トランプ大統領の経済政策への不安感高まる=NY為替

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 きょうの為替市場はドル売りが強まっており、ドル円は111円台に下落している。一時111.70近辺まで下げ幅を拡大し、200日線を割り込む場面も見られた。きょうの市場は米株も下落しており、米国債利回りも下げる中、さながらリスク回避の雰囲気も出ている。

 本日の東京時間に伝わっていたが、ヘルスケア法案で上院共和党内がまとまることができず、審議入りを断念したことが、市場に不安感を与えているようだ。トランプ大統領の経済政策が最初からつまずいており、本丸の税制改革やインフラ整備法案を成立させることができるのか、懐疑的な見方も出ているようだ。

 この2つの経済政策が実施されることを前提に現在の市場は成立している。ヘルスケア法案は一旦破棄になりそうだが、目先は債務上限引き上げ問題も迫っており、税制改革やインフラ整備に予定通り着手して行けるのか、今後も市場の警戒は高まりそうだ。

 ドル円はいまのところ200日線の水準は維持しているものの、112円台が重くなってきている雰囲気もあり、木曜日のECB理事会や金曜日の日銀決定会合といった重要イベントを控えて、下値警戒感が高まっているようだ。目先は200日線の水準を維持し、112円台を回復できるかが注目となりそうだ。

USD/JPY 111.90

みんかぶ「KlugFX」 野沢卓美 

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