【これからの見通し】イベントこなしながらリスク警戒感が後退、きょうはOPEC総会 今週はじりじりと円安の動きが進行してきている。米予算教書に続いて昨日は米FOMC議事録が公表されており、いずれも事前の報道や市場の観測からかけ離れた、いわゆるサプライズな結果はみられなかった。イベント前の不透明感が払拭されたことで、リスク警戒感が後退したことが円安の動きの背景となっているようだ。 きょうのリスク材料はOPEC総会。こちらも事前に減産合意の延長が織り込まれてきており、原油相場はすでに1ヶ月ぶりの高値水準へ上昇している。今月15日にロシアとサウジアラビアが減産合意の9ヶ月延長で合意しており、今回の総会でもこれが追認されることが期待されている。また、減産幅の拡大への期待もあるもよう。ただ、イベント通過で原油相場がどのように反応するのかどうかは不透明。短期的な利益確定売りが浴びせられるようだと、株式市場にも影響がでそうだ。 その他の材料では、欧州高官の会合や講演が多く予定されている。EU首脳会談に関連してユンケル欧州委員長とマクロン仏大統領が会談、トランプ米大統領とEU首脳らが会談、さらにコンスタンシオECB副総裁の講演などが予定されている。米国ではブレイナードFRB理事が討論会に参加する。1.11台半ばでサポートされているユーロドルが一段高となるかどうか。 米経済指標は、卸売在庫・速報値(4月)と新規失業保険申請件数(20日までの週)が発表される。米7年債入札(280億ドル)が予定されている。ドル円は111円を割り込む水準では買い支えられる動きとなっているが、112円台乗せにも抵抗感が強い。リスク動向の改善以外にも米国発の買い材料が期待されるところだ。 このあとのロンドン市場では英国の第1四半期GDP改定値が発表される。事前予想は前期比+0.3%、前年比+2.1%といずれも速報値と同水準が見込まれている。1.30台をめぐり売買が交錯しているポンドドル相場の動向を注目したい。 みんかぶ「KlugFX」 松木秀明
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