[今日の視点]貴金属=金が反落、NY安や円高で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が反落して寄り付く見通し。金はニューヨーク安と円高を受けて売り優
勢となろう。銀はニューヨーク高を受けて買い優勢となろう。プラチナ系貴金属(PG
M)はプラチナがニューヨーク高を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は10.76ドル安
の2031.40ドル、銀が5セント高の2414セント、プラチナが7.20ドル高
の965.50ドル、パラジウムは24.51ドル安の1198.78ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=143.44/46円で、前営業日の
大引け時点から0.26円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が9375円前後、銀は114.0円前後、プラチナは
4400円前後、パラジウムは5600円前後。
【NY金は利下げ期待も堅調な米経済指標で利食い売り】
 金はきのうの海外市場では、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待も堅調な米経
済指標をきっかけに利食い売りが出て軟調となった。
 金は堅調な米経済指標をきっかけに利食い売りが出た。11月の米中古住宅販売戸数
は年率換算で前月比0.8%増の382万戸と市場予想に反して増加した。増加は6カ
月ぶり。12月の米消費者信頼感指数は110.7と11月の101.0から上昇し、
7月以来5カ月ぶりの高水準となった。市場予想の104.0も上回った。米連邦準備
理事会(FRB)の利下げ期待に変わりはないが、利下げ織り込みは行き過ぎ。
 米国が紅海での商船の安全確保に向け打ち出した多国間の取り組みは、なお実践面で
の詳細に欠き、多くの商船が引き続き紅海を迂回(うかい)、もしくは運航を停止する
状況で、海運業界の安心感につながっていないもよう。参加する軍艦の数、軍艦が到着
するまでの時間、攻撃を受けた場合の対処や防護を巡る計画など「正確に分からない」
とされた。一方、イエメンの親イラン武装組織フーシ派の指導者アブドルマリク・フー
シ氏は、米国がイエメンを標的とすれば、米軍艦を攻撃すると警告した。今後の行方を
確認したい。
 銀はきのうの海外市場では、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待によるドル安
を受けて買い優勢となった。
【NYプラチナはドル安や米国債の利回り低下が支援】
 プラチナはきのうの海外市場では、ドル安や米国債の利回り低下を受けて買い優勢と
なった。
 プラチナはドル安や米国債の利回り低下が支援要因になった。11月の英消費者物価
指数(CPI)上昇率は前年比3.9%と、10月の4.6%から低下し、2021年
9月以来の低水準となった。ただ12月の米消費者信頼感指数は110.7と11月の
101.0から上昇し、7月以来5カ月ぶりの高水準となった。米株価が急落してお
り、クリスマス休暇を控えて利食い売りが出るようなら上値は限られそうだ。
<今日の予定>
・米国内総生産 2023年7-9月期確報値(商務省)
・米新規失業保険申請件数(労働省)
・米製造業景況指数 2023年12月(フィラデルフィア連銀)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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