海外市況サマリー(7日)

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
NY金   2024/ 4 2,165.2  +  7.0    シカゴ大豆   2024/ 5  1,166.25  +18.00
NY銀   2024/ 5 2,457.8  +  8.5    シカゴコーン  2024/ 5    438.00  + 9.25
NYプラ  2024/ 4   923.4  +  9.0    NY原油   2024/ 4     78.93  - 0.20
NYパラ   2024/ 6 1,042.40 - 6.50    ドル・円               148.04  - 1.41
*ドル・円は日本時間の午前5時30分現在。
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◎NY外為=ドル円は148円水準で推移
 ドル円は売りが強まり、一時1ドル=147円台半ばまで下落した。前日のパウエル
FRB議長の議会証言を受けてもドル買いの反応が見られず、買い方は、いったん上値
追いを諦め、8日の米雇用統計待ちとなった。
 日本の賃金統計が予想以上に改善したことや、春闘の賃上げ要求が30年ぶりの高水
準となったことを受け、日銀が今月にもマイナス金利を解除するのではとの観測が広が
っていることも、買い方の見切り売りを誘った模様。
 3月15日までに春闘での経営側の回答が出そろう。要求通りに30年ぶりの高水準
となれば、翌週の18、19日の日銀決定会合でマイナス金利が解除されるのではと見
ているようだ。4月が有力視されているが、マイナス金利解除程度であれば、どちらで
もさしたる違いはない。
 注目は、各国が利下げに軸足を移していることや、春闘の結果が中小企業まで広がる
のかをまだ確認できない中で、この先、日銀が利上げを実施して行けるのかという点で
あろう。

◎NY貴金属=総じて続伸、欧米の利下げ期待で
 ニューヨーク金、銀は続伸。
 金4月限は続伸。時間外取引では、利食い売りに上値を抑えられたが、米連邦準備理
事会(FRB)の利下げ見通しを受けて押し目を買われると、テクニカル要因の買いを
巻き込んで上値を伸ばした。日中取引では、欧州中央銀行(ECB)がインフレ見通し
を引き下げたことを受けて買い優勢で始まった。ただラガルドECB総裁が利下げに慎
重な見方を示しており、利食い売りが出ると、上げ一服となった。
 銀5月限はドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。
 プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナが続伸、パラジウムは反落。
 プラチナ4月限は続伸。時間外取引では、高値での買いが見送られ、もみ合いとなっ
た。欧州時間に入ると、供給不足見通しなどを受けて買い戻された。日中取引では、金
堅調につれ高となったが、戻りは売られて上げ一服となった。
 パラジウム6月限は戻りを売られて軟調となった。

◎LME=軒並み上昇、米利下げ着手観測の強まりとドル安を受け買い優勢
 アルミ3カ月物は続伸。米利下げ観測が強まるなかドル安となったことで、寄り付い
た後は終盤にかけて値位置を切り上げる右肩上がりの足取りを展開。終盤に2265ド
ルの高値まで浮上したところで転売が見られたが、2252ドルを割り込むと買い戻さ
れる底堅さを見せ、堅調に終えた。
 3月6日の指定倉庫在庫は1575トン減の58万0325トン。
 銅3カ月物は続伸。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が利下げ着手の可能性
について言及したことを受けてドル安となったため買い優勢となった。8544.50
ドルで軟調に取引を開始した後はアジア株安も重石となって8570ドルを上値抵抗線
とする足取りを前半は見せたが、欧州の時間帯に値位置を引き上げて8630ドル台に
到達。その後も8625ドルを下値支持線とする高もみとなるなかで8680ドルの高
値を付けたほか、高もちあいを保ったまま引けを迎えた。

◎NY原油=反落、ガザ停戦協議は難航も対話は来週も継続か
 ニューヨーク原油の期近は反落。
 イスラエルと武装組織ハマスのガザ停戦協議で合意はなく、ハマス側の交渉団が協議
の部隊となっていたエジプトのカイロを出発すると伝わった一方、ラマダン(断食月)
が始まる来週以降も協議が続くと伝えられたことが重しとなった。ただ、ハマスが要求
しているパレスチナ自治区ガザの恒久的な停戦協議はイスラエルが拒否しており、妥協
点は見いだせていないもよう。エジプトやカタールなど仲介国の合意への努力をイスラ
エルが妨害しているとハマスは批判しており、協議の行方は不透明。
 改質ガソリンとヒーティングオイルは続伸。例年、春先から需要が高まっていく見通
しであることが支援要因。

◎シカゴ大豆・コーン=全面高、USDA月例需給報告前の買い戻しやドル安で
 大豆は期近から大幅反発。
 これまでの下落を受けて売り警戒感が強まるなか、8日に米農務省(USDA)月例
需給報告の発表を控えるなかでの玉整理から買い戻された。また、週間純輸出成約高が
前週を上回ったことも買いを支援したが、中国の大口成約の解約が伝えられたことが上
値圧迫要因ながら、大幅高を維持して引けた。

 コーンは揃って続伸。
 前日に続き、これまでの下落の後の買戻し優勢となった。特に8日に米農務省(US
DA)月例需給報告の発表を控えていることや大豆の大幅高が買い戻しを活発化させる
要因となった。

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