[今日の視点]貴金属=金が反落、NY安を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が反落して寄り付く見通し。金はニューヨーク安を受けて売り優勢とな
ろう。銀はニューヨーク高を受けて買い優勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)は
プラチナがニューヨーク高を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は1.60ドル安の
2759.20ドル、銀が43セント高の3083セント、プラチナが0.70ドル高
の944.70ドル、パラジウムは9.03ドル高の961.31ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=155.21/23円で、前営業日の
大引け時点から0.07円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万3835円前後、銀は154.5円前後、プラチナ
は4720円前後、パラジウムは4800円前後。
【NY金は米FOMC後の押し目を買われる】
 金はきのうの海外市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)の金利据え置きが圧
迫要因になったが、押し目は買われた。
 金は米連邦公開市場委員会(FOMC)後の押し目を買われた。米FOMCでは金利
を据え置きが決定された。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は会見で、トラン
プ大統領の政策がどのような結果をもたらすかを判断するのは時期尚早であり、FRB
の2%のインフレ目標は維持されるだろうと述べた。一方、カナダ銀行は、主要政策金
利を0.25%ポイント引き下げ3.00%とした。2025年の成長率見通しも引き
下げ、米国の関税措置で持続的な高インフレが引き起こされる恐れがあると懸念を示し
た。
 トランプ米大統領が次期商務長官に指名したハワード・ラトニック氏は、中国の新興
企業ディープシークについて、米国から盗んだ技術や米国製の半導体を利用することで
高性能の人工知能(AI)モデルを「極めて安く」開発できたと主張し、この問題に対
処すると表明した。またトランプ米政権は半導体大手エヌビディアの中国販売に対する
規制強化を検討している。エヌビディアの中国向け人工知能(AI)用半導体
「H20」も規制の対象とするかが協議されている。
 銀はきのうの海外市場では、欧州の株高やドル高一服を受けて買い優勢となった。
【NYプラチナは欧州の株高やドル高一服が支援】
 プラチナはきのうの海外市場では、欧州の株高やドル高一服を受けて買い優勢となっ
た。
 プラチナは欧州の株高やドル高一服が支援要因になった。オランダの半導体製造装置
メーカー、ASML株の上昇などを受けて買い戻し主導で上昇した。ディープシーク・
ショックから回復した。ただ米株式市場ではハイテク株が下げを主導し、エヌビディア
が4.1%、マイクロソフトが1.1%、それぞれ下落した。トランプ米大統領が次期
商務長官に指名したハワード・ラトニック氏は、中国の新興企業ディープシークについ
て、米国から盗んだ技術や米国製の半導体を利用することで高性能の人工知能(AI)
モデルを「極めて安く」開発できたと主張し、この問題に対処すると表明した。
<今日の予定>
●中国、香港(春節)
・ユーロ圏域内総生産 2024年10-12月期速報(EUROSTAT)
・ユーロ圏雇用統計 2024年12月(EUROSTAT)
・理事会結果公表(ECB)
・政策金利公表(南アフリカ準備銀行)
・米国内総生産 2024年10-12月期速報値(商務省)
・米新規失業保険申請件数(労働省)
・米中古住宅販売仮契約指数 2024年12月(全米不動産協会)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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