NY原油市況=反落、関税戦争による世界経済の悪化を警戒

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2025/04     70.92       71.26       68.68       68.93        - 1.77
  2025/05     70.67       70.98       68.43       68.69        - 1.76
  2025/06     70.33       70.62       68.11       68.39        - 1.74
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電              459,800             1,759,930    ( + 1,417)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2025/03     239.03    - 4.55
                            2025/04     233.42    - 4.35
         改質ガソリン       2025/03     196.73    - 4.37
                            2025/04     221.54    - 4.18
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油の期近は反落。期近2限月が1.77〜1.76ドル安。その他の
限月は1.74〜1.33ドル安。
 トランプ米大統領の関税政策によって世界経済が混乱し、景気悪化によって石油需要
が下振れするリスクが意識されている。米国が来週4日からカナダやメキシコからの輸
入品に対する追加関税を発動する可能性があるほか、トランプ米政権は対中半導体規制
を強化するとも伝わっている。
 昨年10−12月期のドイツ国内総生産(GDP)・確報値が前期比−0.2%と縮
小したことは需要下振れ懸念を強めた。欧州のなかで特にドイツ経済は低迷しており、
景気悪化の波及が警戒されている。2月の米カンファレンス・ボード消費者信頼感指数
が98.3まで低下し、トランプ米大統領の就任後に下振れしていることも景気懸念を
強めた。米国では高水準の政策金利が続く可能性がある。
 イラク北部のクルド自治区からトルコへ日量50万バレル規模の輸出再開が期待され
ていることも重し。ただ、これまでも輸出再開に向けて期待が高まることはあったが、
実現はしていない。
 時間外取引で4月限は71.26ドルまで買い戻しが優勢となる場面はあったが、上
値は重く、通常取引開始にかけてマイナス転換した。通常取引が始まると売りが強ま
り、68.68ドルまで下げ幅を拡大した。中心限月として昨年12月以来の安値を更
新。
 改質ガソリンとヒーティングオイルの期近は下落。原油安に連動した。
今日の材料
・イラン核施設の防衛システムが高度警戒態勢に、イスラエルや米国の攻撃を警戒=英
テレグラフ
・ウクライナと米国は鉱物資源取引で合意=英FT
・来週にもウクライナのゼレンスキー大統領が訪米し調印へ=同上
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