穀物4品見通し=コーンはトランプ関税懸念和らぎ底固く推移

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<大豆>
 シカゴ大豆5月限は米トランプ政権による中国への追加関税発動とこれを受けた中国
による米国産農産物への報復関税を受けて輸出低迷に対する警戒感が強まり大きく値を
崩した。しかし、トランプ政権による対メキシコ関税発動が延期されるなど関税政策に
大幅な修正が見られたことがトランプ政権による関税政策懸念を和らげたうえ、米国の
弱気な経済指標や米景気不安を受けたドル安で値を戻している。
 南米産地では、ブラジル中部では慈雨が続く一方、南部では高温乾燥となっているこ
とに加え、アルゼンチンでは降雨が続き洪水発生リスクが高まっている。
 米政府による対中国追加関税とこれに対する報復措置、という懸念はくすぶるもの
の、価格下落によって弱材料を織り込み感が強いため、強弱材料に挟まれてのもちあい
が想定される。11日に米農務省(USDA)から月例需給報告の発表があり、少なか
らず影響があるとみられる。

<コーン>
 シカゴコーン5月限は3月4日からのカナダ、メキシコに対する輸入関税発動と対中
輸入関税の引き上げが警戒されて崩れていたが、昨年12月下旬以来の水準まで値を落
とした後で買い戻す動きが広がっている。
 米トランプ政権による対メキシコ追加関税の延期を受けてトランプ政権の関税政策に
対する不安感が和らいでいるうえ、ブラジルでは南部産地で高温乾燥が続きサフリーニ
ャコーンの生育懸念が強まっているうえ、アルゼンチンでは降雨過多による洪水発生に
対する警戒感が高まっている。南米の主要産地での生育不が再び意識されていることも
買い支援要因。
 ただ今春の米国のコーン作付面積は拡大が予想されているだけに上昇に対する抵抗も
依然として残っているとみられる。
 米トランプ政権による関税政策を受けて一進一退の動きとなることが予想されるが、
上昇の余地は限られるなかでのもちあいとなるか。
 11日に米農務省(USDA)から月例需給報告の発表があり、少なからず影響があ
るとみられる。

<小豆>
 取組はゼロが続いており、手出し難となっている。
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