NY原油市況=上伸、露がOPECプラスの増産の再考を示唆して

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値  帳入値   前日比
  2025/04     66.34      68.22      66.12      67.04      + 0.68
  2025/05     66.03      67.84      65.81      66.75      + 0.75
  2025/06     65.54      67.39      65.44      66.36      + 0.77
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電            1,042,432             1,822,845   (+  7,208)
                         帳入値  前日比
ヒーティングオイル  2025/04     221.60    - 0.78
                   2025/05     218.10    + 0.56
改質ガソリン        2025/04     210.87    + 0.75
                   2025/05     211.68    + 0.88

注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 ニューヨーク原油は上伸。期近2限月は前日比0.68〜0.75ドル高。その他の
限月は前日比0.67〜0.77ドル高。
 ロシアのエネルギー担当のノバク副首相が石油輸出国機構(OPEC)プラスの自主
減産枠の縮小(つまり増産)について、4月に開始した後は再考する可能性があると述
べたことに支援されたものの、この日トランプ大統領がロシアとウクライナの和平合意
まで、ロシアに対する大規模な制裁や関税発動を検討していると述べたことが、カナダ
やメキシコに対する高関税賦課による今後の貿易摩擦激化、需要の減退懸念とともに上
値を抑制した。一方、2月の米雇用統計発表後の高下後にややドル高に振れたものの、
米株が堅調だったことで、下値は支えられた。

 4月限はアジアの時間帯の時間外取引では66ドル台前半のもみ合いとなったが、欧
州の時間帯に入ると上昇して67ドル台に乗せた。米雇用統計で高下した後、米国の時
間帯前半は上昇して、この日の高値となる68.22ドルを付けた。後半は高値から1
ドル以上崩れて、67ドル近辺まで上げ幅を縮小した。

 ロシアのノバク副首相はこの日、OPECプラスの有志8カ国で実施する4月からの
自主減産枠の縮小について、「いつでも逆の方向に動くことができる」と述べて再考す
る可能性を示唆した。

 トランプ米大統領はこの日、ロシアとウクライナ停戦合意まで「ロシアへの大規模な
制裁や関税発動を検討している」ことを明らかにした。
 すでにバイデン前大統領が辞任間際にロシアに対する制裁を強化しており、どの程度
の実効性のある追加制裁が実施されるか注目される。

 米ベーカー・フューズによると、米国内の稼働中の原油掘削装置(リグ)数は486
基と前週比変わらずだった。
 改質ガソリンは反発、ヒーティングオイルも総じて反発。他限月に対して大幅な上ザ
ヤとなっているヒーティングオイルの4月当限のみ下落したが、他は原油高を映して堅
調に引けた。
今日の材料
・OPECプラスの有志8カ国で実施する4月からの自主減産枠の縮小について、再考
 する可能性を示唆=ノバク露副首相。
・停戦合意まで、ロシアへの大規模な制裁や関税発動を検討=トランプ米大統領。
・米国内の稼働中の原油掘削装置(リグ)数は486基と前週比変わらず
 =米ベーカー・フューズ。
MINKABU PRESS

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。