貴金属は、反発して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高と円安を受けて買い優 勢となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高と円安を受けて 堅調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は17.38ドル高 の2916.94ドル、銀が78セント高の3297セント、プラチナが21.81ド ル高の978.77ドル、パラジウムは2.74ドル高の943.92ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.88/90円で、前営業日の 大引け時点から0.65円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が1万3945円前後、銀は154.0円前後、プラチナ は4550円前後、パラジウムは4500円前後。 【NY金はドル安が支援】 金はきのうの海外市場では、ドル安を受けて買い優勢となった。 金はドル安が支援要因になった。ドイツの緑の党のブラントナー共同党首は、中道右 派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)陣営との間で、防衛費増額の措置を 巡り交渉の用意があると述べた。また米国はウクライナとサウジアラビアで実施した高 官協議で、ウクライナへの軍事支援と情報共有を直ちに再開することで合意した。両国 が発表した共同声明によると、ウクライナはロシアと30日間の暫定停戦を巡る米国の 提案を受け入れる用意があると表明した。ゼレンスキー大統領は米国との鉱物資源協定 について、両国は合意の最終化に向けて取り組むと表明した。 トランプ米大統領は、カナダから米国に輸入される全ての鉄鋼とアルミニウムに追加 的に25%の関税を課すよう商務長官に指示したと明らかにした。これにより、合計の 関税率は50%になる。ただカナダ・オンタリオ州のフォード首相は、米国への電力輸 出に25%の追加料金を課す計画を一時停止し、トランプ政権と協議するため13日に ワシントンを訪問すると述べた。この発表を受けて米大統領は、カナダから米国に輸入 される物品に対する関税を「おそらく」引き下げるつもりだと述べた。 銀はきのうの海外市場では、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。 【NYプラチナはドル安や金堅調が支援】 プラチナはきのうの海外市場では、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。 プラチナはドル安や金堅調が支援要因になった。ドイツの防衛費増額見通しや、ウク ライナはロシアと30日間の暫定停戦を受け入れる用意があるとしたことから、ユーロ 高に振れた。一方、トランプ米大統領のカナダに対する関税発言を受けて株安に振れた が、カナダ・オンタリオ州のフォード首相が報復措置の一時停止を発表し、米大統領が 見直しを検討すると、リスク回避の動きが一服した。 <今日の予定> ・企業物価指数 2025年2月(日本銀行) ・米消費者物価指数 2025年2月(労働省) ・米財政収支 2025年2月(財務省) ・政策金利発表(カナダ銀行) MINKABU PRESS 東海林勇行
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