[今日の視点]石油=上昇へ、EIAは供給過剰見通しを撤回

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 国内市場は上昇へ。2025年8月限で200〜500円高程度を想定する。海外原
油が反発したことや、円安・ドル高が国内市場を押し上げそうだ。円相場は1ドル=
147円前半で推移。
 米エネルギー情報局(EIA)は短期エネルギー見通し(STEO)で、経済協力開
発機構(OECD)加盟国の商業在庫の2025年見通しについて、増加から一転して
減少に変更した。2025年のOECD商業在庫は前回のSTEOで27億7300万
バレルと想定されていたが、今回は27億2400万バレルまで大きく引き下げられ
た。修正幅は約5000万バレルとなっており、単月の修正とは思えない。トランプ米
大統領が始めた関税戦争で世界的な景気見通しが悪化しており、需要の下振れが警戒さ
れているほか、石油輸出国機構(OPEC)プラスが来月から増産する構えだが、2月
のSTEOで想定されていたような世界的な供給過剰は否定され、むしろ需要超過が予
想されている。意味がわからないほどの修正が入っており、市場参加者は戸惑いそう
だ。
 なお、STEOで2026年のOECD商業在庫は、従来の28億7600万バレル
から27億6400万バレルまで下方修正された。修正幅は1億1200万バレルと、
見たことのない規模である。石油輸出国機構(OPEC)や国際エネルギー機関(IE
A)の月報にも注目したい。
 時間外取引でニューヨーク原油4月限は前日比0.35ドル高の66.60ドルで推
移。本日これまでのレンジは66.52〜66.64ドル。
<今日の予定>
◆ 日本 ◆
【経済】08:50 企業物価指数 2025年2月(日本銀行)
【工業】12:00 原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
【工業】14:00 石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
◆ トルコ ◆
【経済】16:00 国際収支 2025年1月(トルコ中央銀行)
◆ イギリス ◆
【納会】--:-- ガスオイル 2025年3月限(ICE EUROPE)
◆ アメリカ ◆
【経済】20:00 住宅ローン申請指数(MBA)
【経済】21:30 消費者物価指数 2025年2月(労働省)
【経済】3/13 03:00 財政収支 2025年2月(財務省)
【工業】23:30 週間石油統計(EIA)
◆ カナダ ◆
【経済】22:45 政策金利発表(カナダ銀行)
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