[4月14日からの展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日付) 4月7日〜4月11日 <国内> 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週比 25年9月限 321.6 321.9(7) 281.0(9) 297.6 - 23.1 RSS先限 310.0 310.0(7) 296.0(9) 299.0 - 31.0 TSR20 252.0 252.0(7) 231.0(9) 240.0 - 30.0 ======================================= 東京外為市場 円相場(本日 15:15現在) 144.06円 前週末比 1.98 円高 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前週までのレビュー】チャートが崩れた。4月3日の下落は初動であり、短期的な戻 りを挟みながら下値を模索する展開になるとみた。 【トランプ関税の混乱が続く】 トランプ大統領の相互関税を受けた金融市場、商品市場の混乱が続いている。9日に は、相互関税の上乗せの一部停止を決定した。同決定の直前まで米国金融市場は、株 安、債券安、ドル安のトリプル安に見舞われた。トランプ関税に対する市場の反応は 「NO」と言える。通常、株価が下落すれば、資金は安全資産の債券に逃げる。だが、 今回は債券も売られた。さらに、同じく安全資産として,つい先日まで史上最高値を更 新したゴールド(金)も一時、売られた。これらの状況から推測されるのは、ヘッジフ ァンドなどが株価暴落に耐え切れず、保有資産のキャッシュ化に動いたことである。ま た、時を同じくして、米国からの制裁関税に窮していた中国が米債を売却していた可能 性がある。 9日の金融市場は、金融危機目前だったのかもしれない。トランプ米大統領が相互関 税の緩和や中国との通商戦争に落としどころを見つけなければ、金融市場の混乱は続く だろう。JPXゴムRSS3号も、急落の反動から自律反発はあろうが、戻りは叩かれ る展開が続くとみる。 【中国のデフレ懸念継続】 10日に中国国家統計局が発表した3月の消費者物価指数は、前年同月比0.1%の 下落となった。前月の0.6%下落からは下落率は鈍化したものの、2カ月連続でマイ ナスとなっている。品目をみると、自動車やバイクが4%の下落となっており、耐久財 の需要が落ち込んでいることがうかがえる。 また、同時に発表された3月の生産者物価指数は、前年同月比2.5%の下落となっ た。これで2年6カ月連続の低下となったうえ、下落率も前月の2.2%から拡大し た。米国との通商摩擦が激化する中、中国のデフレ懸念は一段と高まる可能性がある 【上海ゴムは下値模索】 上海ゴムの中心限月の9月限は、下値を模索する展開となっている。3月31日に終 値ベースで1万7000元を下抜くと、4月3日には1万6280元まで下落し、一代 の安値を更新した。さらに米中貿易摩擦が激化したことから、9日には1万4035元 まで下落した。現状、特に目立った支持線は見当たらない。「節目の1万4000元を 下抜いた場合、1万3500元を目指す展開になると考えられる。 【東京ゴム活発限月の9月限のテクニカル要因】 ゴムRSS3号の活発限月の9月限は、大幅安となった。3月に入ってからの値動き をみると、3日に363.0円まで上昇したが買いは続かず、上海安や円高に加え、米 国は起点とした世界的な報復関税の応酬となると、11日には335.4円まで下落し た。その後、340〜350円前後でのレンジ相場となっていたが、25日に節目の3 50円を終値ベースで上抜くと、28日には357.7円まで水準を引き上げた。た だ、同水準で戻りを叩かれると、4月2日(日本時間3日午前5時)に発表された米ト ランプ政権の相互関税を嫌気して3日から急落、9日には281.0円まで下落し、一 代の安値更新場面となった。 一段安となった場合、すでに一代の安値を更新しているため、特に目立った支持は見 当たらない。節目の280円や270円を意識した展開になる。一方、反発となれば、 節目の300円を終値ベースで突破することが最初の関門。これに成功すれば、320 円を目指した上昇場面になるとみる。 【今週の注目ポイント】 トランプ関税に端を発した金融・商品市場の混乱に注目したい。同関税については、 トランプ大統領の決定が二転三転し、金融・商品市場はカオス状態になっている。ま た、同関税の賦課をきっかけに景気減速観測も広がっている。トランプ大統領が対応を 間違えれば、金融危機に繋がる。その場合は、JPXゴムRSS3号は一段安となるだ ろう。 【相場予想レンジ】 4月14〜18日のJPXゴムRSS3号9月限の中心レンジ予想は280〜310 円。テクニカルの支持線は281.0円(一代の安値)、抵抗線は305.1円(4月 8日高値)。 <当面の予定(イベント・経済統計)> 14日 中国貿易収支 2025年3月(税関総署) 15日 英雇用統計 2025年3月(国立統計局) ユーロ圏鉱工業生産 2025年2月(EUROSTAT) 独景況感指数 2025年4月(ZEW) 米輸出入物価指数 2025年3月(労働省) 米製造業景況指数 2025年4月(ニューヨーク連銀) 16日 機械受注 2025年2月(内閣府) 中国住宅価格指数 2025年3月(国家統計局) 中国国内総生産 2025年1-3月期(国家統計局) 中国小売売上高 2025年3月(国家統計局) 中国鉱工業生産 2025年3月(国家統計局) 英消費者物価指数 2025年3月(国立統計局) ユーロ圏消費者物価指数 2025年3月確報(EUROSTAT) 米小売売上高 2025年3月(商務省) 米鉱工業生産・設備稼働率 2025年3月(FRB) 米企業在庫 2025年2月(商務省) 対米証券投資 2025年2月(財務省) 政策金利発表(カナダ銀行) 17日 貿易収支 2025年3月速報(財務省) 理事会結果公表(ECB) 米住宅着工・許可件数 2025年3月(商務省) 米新規失業保険申請件数(労働省) 米製造業景況指数 2025年4月(フィラデルフィア連銀) 18日 ゴム指定倉庫在庫(大阪取引所) 上海ゴム指定倉庫在庫(上海期貨交易所) ●豪州、香港、欧米、南ア(聖金曜日) 消費者物価指数 2025年3月(総務省) 建玉明細報告(CFTC) MINKABU PRESS ※投資や売買は御自身の判断でお願いします。
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