ドル安や円高の動き一服、リスク動向落ち着くなかでトランプ関税の続報待ちに=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル安や円高の動き一服、リスク動向落ち着くなかでトランプ関税の続報待ちに=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、ドル安や円高の動きが一服している。欧州株や米株先物・時間外取引が上昇。原油相場も堅調な動き。そして、米債をはじめとして英独債が買い戻されて、利回りが低下していることが、市場に安心感を与えているようだ。ドル円は142円台前半まで下押しされたあとは、143円台を回復。ユーロドルは1.14台乗せとなったあとは、1.13台後半へと小反落。ユーロ円は東京市場での下げを戻して163円付近と前週末NY終値付近で推移している。そのなかではポンドが堅調な動き。対ドルでは1.32付近まで上昇、対円は188円台後半へと上昇。対ユーロでもポンドが買われている。このところ、ポンドはリスク動向に敏感に反応する通貨となっており、原油高などが支援材料となっているようだ。この時間帯は総じて新規材料に欠けており、NYタイムでのトランプ関税関連の続報待ちのムードが広がっている。

 ドル円は143円台前半での取引。東京朝方の144.31近辺を高値に、142.25近辺まで一時下落。その後は143円台に買い戻されるも、ロンドン朝方には再び142.24近辺まで安値を広げた。しかし、ロンドン時間に入ってからは下押しは一服し、143円台を回復している。株高、債券高、原油高など足元でのリスク警戒の動きが一服したことが下支えとなっている。

 ユーロドルは1.13台後半での取引。東京朝方に1.1280近辺まで下押しされたが、その後は買戻しの流れが続いている。ロンドン時間には1.13台半ばから1.1425近辺まで高値を伸ばしている。足元では再び1.13台後半とドル安の動きも一服。ユーロ円は下に往って来い。東京朝方の163.55近辺を高値に、東京午前には162.10近辺まで一時下落。その後は下げ渋りとなっており、ロンドン時間には163円挟みの水準に落ち着いている。対ポンドでは上下動。足元ではユーロが軟調に推移している。木曜日にECB理事会の政策金利発表を控えて、きょうは目立った材料に欠けている。

 ポンドドルは1.32付近での取引。東京早朝の1.3041近辺を安値に、終日買われている。朝方には1.31台乗せ水準で揉み合っていたが、にわかに買いが強まると足元では1.32ちょうど付近に高値を伸ばしている。ポンド円は下にって来い。東京朝方の188.70台から東京午前には一時186.59近辺まで下押しされた。しかし、その後は買戻しの流れに転じている。ロンドン朝方の187.50付近から足元では189円付近へと高値を伸ばしている。ユーロポンドは振幅。0.8623から0.8694までのレンジで上下動しており、足元ではユーロ売り・ポンド買いが優勢になっている。ポンド独自の材料は見当たらないが、このところリスク動向に敏感な反応を見せる傾向があり、足元でのリスク警戒一服が買いを誘う面もあるようだ。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

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