[本日の見通し]石油=下落も、ウクライナ停戦は不透明

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 日中取引開始後、原油の2025年9月限は5万6800円まで下落。
 先週末、トランプ米大統領はロシアとウクライナの停戦協議をめぐり、迅速な進展が
ない限り米政府は数日中にも仲介から手を引くと警告した。停戦協議は円滑に進んでお
らず、米国がロシアやウクライナに圧力を強めた格好だが、今週中に停戦が合意に至る
見通しにはない。米国はウクライナとの鉱物資源協定に24日に署名すると発表してい
るものの、そもそも停戦が実現しなければ、鉱物資源協定はありえない。米国とウクラ
イナの鉱物資源協定は、米国への停戦の見返りであるはずである。
 ウクライナ停戦を巡り、ロシアが満足する条件は未だに揃っていない。米国はともか
く、欧州連合(EU)はウクライナ戦争を継続する構えである。トランプ米大統領はお
そらく焦っている。米国は新たな制裁でロシアに対する圧力を強めるのではないか。た
だ、制裁を強化したところで、ロシアが停戦に応じるとは思えない。
 時間外取引でニューヨーク原油6月限は前日比0.80ドル安の63.21ドルで推
移。本日これまでのレンジは62.99〜63.78ドル。
 原油9月限の予想レンジは5万7000円から5万8000円、ガソリン先限は8万
6500円から8万7500円、灯油先限は8万6500円から8万7500円。
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