ドル高は一服、英月次GDPのマイナス受けてポンドは軟調=ロンドン為替概況 ロンドン市場は、ドル高が一服している。東京午前にトランプ米大統領が「カナダに8月1日から35%関税を課す」「ほとんどの国に一律15%-20%の関税を課す」と発言したことがドル買いの動きを広げた。特にドル/カナダドルでのドル買いが急速だった。これを受けてドル円は147円台乗せ、ユーロドルは1.16台後半へ、ポンドドルは1.35台半ばへと下落した。ロンドン朝方には5月の英月次GDPが発表され、予想外のマイナス成長となった。これを受けてポンド売りが広がった。足元ではポンドドルは1.35台前半に一段と下押しされている。対ユーロでもポンド売りが強まっている。ポンド主導の展開となるなかで、ドル円は146円台後半、ユーロドルは1.17手前水準と東京午前のドル高の動きは一服している。クロス円はまちまち。ユーロ円が172円手前へと買われる一方で、ポンド円は199円台割れから198円台半ばへと反落している。ECB高官からは利下げに関する見方が分かれた。シュナーベル理事は追加利下げのハードルは極めて高いとした。一方、パネッタ伊中銀総裁はデフレ圧力が強まる場合には金融緩和継続が必要とした。ドルカナダは1.37付近での揉み合いに落ち着いており、このあとのカナダ雇用統計待ちになっている。 ドル円は146円台後半での取引。東京朝方の146.14近辺を安値に、トランプ関税発言を受けて買いが強まった。東京午後には147.18近辺まで高値を伸ばした。その後は買いが一服。ロンドン時間には146.70台から147円台乗せ水準で売買が交錯している。 ユーロドルは1.17付近での取引。東京朝方には1.1707近辺を高値に、一時1.1665近辺まで下落した。しかし、売りは続かず、その後は底堅く推移している。ロンドン時間に入ると再び1.17付近へと買い戻されており、下に往って来いの値動きとなっている。ユーロ円は堅調。東京午前に170.81近辺に安値を広げる場面があったが、その後は買いが強まっている。171.80付近まで上昇していったん揉み合ったが、ロンドン午前には再び高値を171.97近辺まで伸ばしている。対ポンドではユーロ買いが優勢。 ポンドドルは1.35台前半での取引。東京朝方の1.3586近辺を高値にその後は売られ続けている。ロンドン早朝に発表された英月次GDPが予想外のマイナスとなったことを受けて、一段安に。足元では1.3520付近へと安値を広げている。ポンド円は振幅。東京午前の198.24近辺を安値に、東京午後には199.45近辺まで高値を伸ばした。しかし、その後は売りに押される展開となり、198.60近辺と前日NY終値水準まで押し戻されている。ユーロポンドは上昇。0.8609近辺を安値に0.8647近辺に高値を伸ばしている。英月次GDPの弱い結果の影響が対ユーロでもポンド売り圧力となっている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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