貴金属は、金が続伸して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優勢 となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク安を受けて軟調とな ろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は34.13ドル高 の3630.81ドル、銀が34セント高の4129セント、プラチナが13.12ド ル安の1381.68ドル、パラジウムは12.42ドル高の1138.39ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.39/41円で、前営業日の 大引け時点から0.56円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万7370円前後、銀は194.5円前後、プラチナ は6140円前後、パラジウムは5400円前後。 【NY金は米FRBの利下げ見通しが支援】 金はきのうの海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しを受けて買い 優勢となった。 金は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しが支援要因になった。予想以下の米 雇用統計に加え、米雇用数の年次改定について、ベセント米財務長官は80万人下方修 正の可能性と述べた。米FRBの50ベーシスポイント(bp)の利下げ期待も出てい る。また米ニューヨーク連銀が発表した8月の消費者調査から、雇用市場に対する楽観 的な見方が著しく後退し、失業した場合に新たな職を見つけられるかどうかという懸念 が著しく高まっていることが分かった。 中国人民銀行が発表した8月末時点の金準備高は2302トンで、7月末の2300 トンから増加した。10カ月連続で金を買い増した。ロシアや中国、インドなどの主要 新興国で構成する「BRICS」は、オンライン首脳会議を開催した。中国の習近平国 家主席は、各国に対し、多国間貿易体制を守り、あらゆる形態の保護主義に抵抗するよ う呼びかけた。 銀はきのうの海外市場は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。 【プラチナは利食い売りで戻りを売られる】 プラチナはきのうの海外市場は、金堅調につれ高となったが、ニューヨーク市場で利 食い売りが出た。 プラチナは利食い売りが出て上げ一服となった。米連邦準備理事会(FRB)の利下 げ見通しを受けて金が堅調に推移したが、景気減速懸念もあり、プラチナの上値を抑え る要因になった。9月のユーロ圏投資家センチメント指数はマイナス9.2。8月のマ イナス3.7から急低下した。市場予想のマイナス2.0に反して急落し、4月以来の 低水準となった。経済に対する懸念が本格的に再燃した。 <今日の予定> ・マネーストック 2025年8月(日本銀行) MINKABU PRESS 東海林勇行
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。