ドル円157.50円台まで上昇、片山財務相から牽制発言なく円売りに安心感

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル円157.50円台まで上昇、片山財務相から牽制発言なく円売りに安心感

円安が止まらない。ドル円は一時157.54円付近まで上昇した、豪ドル円は102円台にしっかり乗せている。

財政悪化懸念で円と債券が下落。エヌビディア決算受け米株先物が大幅上昇していることから日経平均も1000円超上昇しており、きょうは日本トリプル安(円安・株安・債券安)は免れたようだ。

日本10年債利回りは1.84%付近まで上昇し2008年以来の高水準となっている。30年債利回りは一時3.4%台に乗せ過去最高水準を更新した。債券売りは今後も続き10年債利回りは2.0%に上昇するとの指摘も聞かれる。

ドル円157円台でも日本政府から強めの文言を使用した牽制発言がないため、政府が円安を容認していると市場は受け止めているようだ。片山財務相はきょう「物価、金利、円安の全てのバランスを取ること大変難しい」「市場の動きに関する直接的な発言は控える」と述べた。牽制発言がないことから円売りが広がっている。

小枝日銀審議委員の講演は「金利正常化を進めることが、将来に意図せざる歪みをもたらさないためにも必要だ」など、ややタカ派な発言が目立ったものの円相場への影響は限定的だった。

きょう予定されている9月の米雇用統計の結果次第ではドル買いがさらに進み、日本政府から強めの円安牽制発言もなければドル円は160円を目指して上昇する可能性がある。

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