【これからの見通し】きょうは米PPIと小売売上高の発表も、古い数字でスルーか 感謝祭動向に関心

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】きょうは米PPIと小売売上高の発表も、古い数字でスルーか 感謝祭動向に関心

 きょうは米PPIと小売売上高が発表される。しかし、政府機関閉鎖の影響で、いずれも9月の数字となる。直近の米実体経済を探ることは、指標発表の遅れによってかなり困難になっているようだ。今週は木曜日に感謝祭があり、その翌日金曜日の「ブラックフライデー」の売り上げ動向に関心が集まっている。活きの良い、最新の小売動向として注目されそうだ。

 また、CMEフェドウォッチによると、足元での米12月利下げ観測は8割強に上昇している。先週の米FOMC議事録後の35%程度からは随分と上昇している。ただし、直接の実体経済のデータに基づいたものではなく、FRB当局者らの発言に振り回される格好となっている。かなり、不安定な状況と言えそうだ。

 ドル全般の強弱感を示すドル指数は、先週からのドル高水準に高止まりしている。短期的には方向感を失っていると言ってもいいだろう。また、先週はドル円やクロス円の上昇が主導した面もあるが、その円安の動きにも調整が交錯している。

 月末週であることや、米感謝祭休日を挟んでいることなどで、相場には一貫した方向性が見出しにくい状況となっているようだ。きょうの米PPIや小売売上高の発表に際しても、一過性の反応に留まる可能性がありそうだ。週末にかけての米年末商戦の情報を確認したいところだ。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、欧州でドイツ実質GDP(確報値)(2025年 第3四半期)が予定されている。そして、米国では生産者物価指数(PPI)(9月)、小売売上高(9月)、住宅価格指数(9月および2025年 第3四半期)、S&Pケースシラー住宅価格(20都市)(9月)、リッチモンド連銀製造業指数(11月)、コンファレンスボード消費者信頼感指数(11月)などが発表される。最新データという意味では、コンファレンスボード消費者信頼感指数(11月)が注目される。市場予想は93.3と前回10月の94.6からの低下が見込まれている。

 発言イベント関連では、ビルロワドガロー仏中銀総裁、エスクリバ・スペイン中銀総裁、アイルランド中銀総裁、オランダ中銀総裁、チポローネECB理事、などがイベントや会議に参加する。 米5年債入札(700億ドル)  米2年変動利付債(FRN)入札(280億ドル)が実施される。米企業決算発表は、アナログ・デバイセズ、デル、HP、ベストバイなどが注目される。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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