ダウ平均は大幅続伸 利下げ期待が強まる アルファベットは3日続伸=米国株概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
NY株式25日(NY時間16:20)(日本時間06:20)
ダウ平均   47112.45(+664.18 +1.43%)
S&P500    6765.88(+60.76 +0.91%)
ナスダック   23025.59(+153.58 +0.67%)
CME日経平均先物 49190(大証終比:+590 +1.20%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均、ナスダックとも上昇。ナスダックは序盤に大幅安となったものの、上げに転じている。AI関連株の復活と利下げ期待の再燃で、米株式市場は今週に入って堅調な値動きを見せている。

 本日のAI関連株に関しては、アルファベット<GOOG><GOOGL>が引き続き買われて牽引した一方、エヌビディア<NVDA>に売りが強まった。メタ<META>がグーグルのAI半導体に数十億ドル規模を投じる方向で交渉していると伝わったことが材料視されているようだ。アルファベットの時価総額は4兆ドルに接近し、エヌビディアを猛追している。

 ただ、AI関連の過熱感と高バリュエーションへの懸念は根強い。「AI関連のファンダメンタルズは依然堅固だが、今後は選別が強まる」との指摘も聞かれた。

 GPUのエヌビディアとAMD<AMD>、TPUのグーグル、ブロードコム<AVGO>などが注目される。GPUは汎用性が高く、生成AI・LLMの訓練に強い。TPUはモデル推論に強いとも言われている。

 一方、市場では利下げ期待が復活し、短期金融市場では90%の確率で0.25%ポイントの12月の利下げが織り込まれている状況。本日の米生産者物価指数(PPI)や消費者信頼感指数も利下げ期待を後押しした。米PPIは、FRBが重要視するコアPCE価格指数の算出に使用される部分を見ると、その期待を後押しする内容だったほか、米消費者信頼感指数も弱い内容だった。景気の勢いが鈍化しつつあり、金融緩和が一段と近づいているという見方を後押ししている。

 また、ハセット米国家経済会議(NEC)委員長が次期FRB議長の最有力候補と伝わったことも下支えしている。AIバブルを弾けさせないよう、FRBへの市場の催促とも取れる。

 ズーム・コミュニケーション<ZM>が決算を受け上昇。通期の売上高見通しを上方修正している。企業向け製品ラインを拡充する戦略が奏功。
 
 エネルギー貯蔵サービスのフルエンス・エナジー<FLNC>が決算を受け大幅高。第4四半期の受注、受注残高、流動性がいずれも過去最高となり、26年度の通期売上高見通しも予想を上回ったことが好感されている。

 百貨店のコールズ<KSS>が急伸。取引開始前に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、既存店売上高が予想ほどの減収とならなかったほか、1株利益が予想外の黒字となった。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを上方修正したほか、1株利益、売上高の見通しも上方修正している。

 半導体のセムテック<SMTC>が決算を受け下落。第4四半期の粗利益率の見通しが51.2%と予想を下回り、第3四半期から低下していることが嫌気されている模様。

 アパレル販売のアバクロンビー&フィッチ<ANF>が決算を受け大幅高。通期の見通しを上方修正している。ホリスター事業の勢いが継続。

 家電量販店のベスト・バイ<BBY>が決算を受け上昇。既存店売上高が予想を上回った。最新テクノロジー製品の需要が好調だった。

ズーム・コミュニケーションズ<ZM> 86.34(+7.74 +9.85%)
フルエンス<FLNC> 16.77(+0.97 +6.14%)
セムテック<SMTC> 71.78(+1.77 +2.53%)
コールズ<KSS> 22.42(+6.69 +42.53%)
アバクロンビー<ANF> 90.24(+24.63 +37.54%)
ベスト・バイ<BBY> 79.66(+4.04 +5.34%)

アップル<AAPL> 276.97(+1.05 +0.38%)
マイクロソフト<MSFT> 476.99(+2.99 +0.63%)
アマゾン<AMZN> 229.67(+3.39 +1.50%)
アルファベットC<GOOG> 323.64(+5.17 +1.62%)
アルファベットA<GOOGL> 323.44(+4.86 +1.53%)
テスラ<TSLA> 419.40(+1.62 +0.39%)
エヌビディア<NVDA> 177.82(-4.73 -2.59%)
メタ<META> 636.22(+23.17 +3.78%)
AMD<AMD> 206.13(-8.92 -4.15%)
イーライリリー<LLY> 1109.94(+39.78 +3.72%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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