【本日の見通し】ドルの重さ意識、ドル円は下がると買い意欲も 昨日の11月米ADP雇用者数は前月比が予想外のマイナスとなった。米労働省労働統計局による雇用統計は10月分は非農業部門雇用者数のみ11月分と合わせて発表、11月分は12月16日に延期と、12月9日-10日の米FOMCには間に合わないため、米国の雇用状況を確認する指標の一つとして注目されているだけに、市場にインパクトを与えた。米給与計算代行大手のADPは、米国の雇用者の約16%をデータとしてカバーしている。 今月のFOMCでの利下げはADP前から織り込み済みとなっていたため、155円ちょうど手前で支えられて、少し反発も戻りは鈍い。米雇用状況の厳しさから、今回の利下げに加え、来年3回以上利下げを行うとの見通しが金利先物市場で50%を超えてきており、ドルの重石となっている。 日銀の利上げも織り込む動きが広がっており、日米金利差を狙った円キャリー取引の巻き戻しも意識されている。下がると買いが出る展開が続いているように、ドル円の底堅さが継続しており、円安の調整本格化は進んでいない。ただ154.50-70のサポート水準を割り込むと売りが加速する可能性がある点には注意したい。 ドル安の流れにユーロドルは1.16台後半を付けている。この後もしっかりした動きが期待されるが1.1700手前には売り注文がありそう。 ポンドドルもドル安を受けて1.33台半ばを付けるなどしっかり。財政赤字懸念などで先月売りが目立っていただけに、買いの余地がまだありそう。 ユーロ円はドル主導の展開ではっきりしない展開。ドル円が下に崩れると、いったん下げが強まりそう。ポンド円は対ドル含めたポンド買いが支え。対ユーロでもポンド買いが勢いよく出ており、ドル円が大きく崩れない限り、しっかりか。 MINKABUPRESS 山岡
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