過去に100万円という資金があり、それぞれの年に金を買っていた場合と、同じ時期に日経平均株価で株式投資をしていた場合を比較してみた。 例えば今から30年前の1989年7月30日に100万円で株式を買うと、当時の日経平均株価3万4,954円で28.6株購入できた。当時はバブルの真っただ中で株価は非常に高かった。30年前同様に当時の金を仮に東京商品取引所の先物価格で買っていた場合、1,688円/グラムで592.4グラムを購入できていた。 これを2019年7月29日にそれぞれ売却したとすると、29日の日経平均株価の終値は2万1,616円なので、一株当たり株式は▲1万3,338円の損失。28.6株は▲381,587円の損失、▲38.2%、単純に30年で割ると年率▲1.3%の利回りだった。 これに対し金は29日4,940円で売却でき、グラム当たりの収益は+3,252円、総額192万6,540円の利益だった。192.7%の利益は年換算6.4%である。 同様に、20年前は株式だと21万円儲かり、21.0%、年利1.1%の利回りに対し、グラム当たり936円だった金は4004円儲かり、総額427万7,778円の利益、427.8%で年利21.4%である。 10年前だと、株式は1株当たり1万1,451円の利益、総額112万6,513円となり、112.7%の利益、年換算11.3%の利益であった。一方金価格はグラム当たり2,088円、総額73万2,118円の利益、+73.2%、年率+7.3%であった。 こうしてみると、金は30年前からいつ買っていても儲かっており、その利益率も株式投資の2倍~4倍のケースもあったことがわかる。 図:30年前・20年前・10年前に日経平均株価と金を買った場合の収益比較表