原油反発。米主要株価指数の反発などで。102.91ドル/バレル近辺で推移。
金反発。米10年債利回りの反落などで。1,951.95ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。22年09月限は13,400元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。22年06月限は676.6元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで973ドル(前日比2.7ドル拡大)、円建てで4,048円(前日比20円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(4月20日 18時43分頃 6番限)
金 7,993円/g
白金 3,945円/g
ゴム 261.5円/kg
とうもろこし 56,890円/t
LNG 4,150.0円/mmBtu(22年6月限 7日午前8時59分時点)
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス
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出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「金(ゴールド)の理論値と実態」
前回は、「メインは「ドル建て」」として、国際商品における「ドル建て」と「異通貨同一商品」の関係について書きました。
今回は、「金(ゴールド)の理論値と実態」として、「急激な円安」が与える影響や、金(ゴールド)の理論値と実態などについて書きます。
前回、円建て金(ゴールド)とドル建て金で、およそ10%のパフォーマンスに差が生じたことについて触れました。この期間、プラチナ、原油、トウモロコシも、金と同様、円建てのパフォーマンスがドル建てを上回りました。
いずれも、「主」である指標性を備えたドル建て価格よりも、「従」である円建て価格の方が、上昇率が高いわけですが、この事象を説明するのに登場するのが「ドル/円相場の急変」です。
「異通貨同一商品」において、円建てのパフォーマンスがドル建てを上回ったのは、「主」よりも「強弱」によってもたらされた圧力が強かったためです。円建ての上振れ分(ドル建て以上の上昇分)は、「ドル/円相場が大きく動いたこと」によって作られた、と言えます。
「円建て」銘柄の価格は、主である「ドル建て」に追随することが基本で、この「主従関係」に「為替」などが「強弱」をもたらします。
ドル/円相場の急激な上昇(円安方向への推移)開始とほぼ同時に、「金(ゴールド)の円ドルレシオ」も、上昇しはじめました(「円ドルレシオ」は、「円建て金÷ドル建て金」で計算。値が高ければ高いほど、円建て価格がドル建て価格に比べて強いことを意味する)。
ドル/円相場と「金(ゴールド)の円ドルレシオ」は、ほぼ同時に騰勢を強めていることから、「主」であるドル建て金価格が「従」である円建て金価格に影響を及ぼしつつも、ドル/円が強い「強弱」を加えていたことがうかがえます。
また、報道を見ていると、「急激な円安」をきっかけとした円建て価格の上昇(ドル建て以上の上昇)について、さまざまな説明がなされています。
「円安=輸入物価上昇」という連想で円建て価格が上昇している、円安は「円が弱い・ドルが強い」ことを意味し、同じ商品でも弱い通貨で取引されている方が割安に映り、買われている、などです。
上記2点のほか、「理論値」が上昇し、円建てに先高観が生じる点も挙げられます。理論値はその時の「ドル建て価格」と「ドル/円」から求められる計算上の「円建て価格」です。
以下の通り、ドル建てスポット金(ゴールド)、ドル/円、それぞれの終値から計算した理論値は(スポット金価格×ドル/円÷31.1035)、2月24日が7,072円、4月15日が8,043円で、上昇幅は971円、変動率は+13.7%でした。実際の大阪金先物(中心限月)の上昇幅は935円、変動率は+13.1%でした。
実際の変動幅と変動率は、理論値をわずかに下回ったものの、「ほぼ」同一と言ってよい値でした。わずか1カ月半で10%弱も進行した円安は、円建て価格に先高観を与え、ドル建てを大きく上回るパフォーマンスを生み出した、と言えそうです。
図:金(ゴールド)の理論値と実態
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出所:ブルームバーグのデータなどをもとに筆者作成
金反発。米10年債利回りの反落などで。1,951.95ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。22年09月限は13,400元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。22年06月限は676.6元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで973ドル(前日比2.7ドル拡大)、円建てで4,048円(前日比20円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(4月20日 18時43分頃 6番限)
金 7,993円/g
白金 3,945円/g
ゴム 261.5円/kg
とうもろこし 56,890円/t
LNG 4,150.0円/mmBtu(22年6月限 7日午前8時59分時点)
●NY金先物(期近) 日足 単位:ドル/トロイオンス
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出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より
●本日のグラフ「金(ゴールド)の理論値と実態」
前回は、「メインは「ドル建て」」として、国際商品における「ドル建て」と「異通貨同一商品」の関係について書きました。
今回は、「金(ゴールド)の理論値と実態」として、「急激な円安」が与える影響や、金(ゴールド)の理論値と実態などについて書きます。
前回、円建て金(ゴールド)とドル建て金で、およそ10%のパフォーマンスに差が生じたことについて触れました。この期間、プラチナ、原油、トウモロコシも、金と同様、円建てのパフォーマンスがドル建てを上回りました。
いずれも、「主」である指標性を備えたドル建て価格よりも、「従」である円建て価格の方が、上昇率が高いわけですが、この事象を説明するのに登場するのが「ドル/円相場の急変」です。
「異通貨同一商品」において、円建てのパフォーマンスがドル建てを上回ったのは、「主」よりも「強弱」によってもたらされた圧力が強かったためです。円建ての上振れ分(ドル建て以上の上昇分)は、「ドル/円相場が大きく動いたこと」によって作られた、と言えます。
「円建て」銘柄の価格は、主である「ドル建て」に追随することが基本で、この「主従関係」に「為替」などが「強弱」をもたらします。
ドル/円相場の急激な上昇(円安方向への推移)開始とほぼ同時に、「金(ゴールド)の円ドルレシオ」も、上昇しはじめました(「円ドルレシオ」は、「円建て金÷ドル建て金」で計算。値が高ければ高いほど、円建て価格がドル建て価格に比べて強いことを意味する)。
ドル/円相場と「金(ゴールド)の円ドルレシオ」は、ほぼ同時に騰勢を強めていることから、「主」であるドル建て金価格が「従」である円建て金価格に影響を及ぼしつつも、ドル/円が強い「強弱」を加えていたことがうかがえます。
また、報道を見ていると、「急激な円安」をきっかけとした円建て価格の上昇(ドル建て以上の上昇)について、さまざまな説明がなされています。
「円安=輸入物価上昇」という連想で円建て価格が上昇している、円安は「円が弱い・ドルが強い」ことを意味し、同じ商品でも弱い通貨で取引されている方が割安に映り、買われている、などです。
上記2点のほか、「理論値」が上昇し、円建てに先高観が生じる点も挙げられます。理論値はその時の「ドル建て価格」と「ドル/円」から求められる計算上の「円建て価格」です。
以下の通り、ドル建てスポット金(ゴールド)、ドル/円、それぞれの終値から計算した理論値は(スポット金価格×ドル/円÷31.1035)、2月24日が7,072円、4月15日が8,043円で、上昇幅は971円、変動率は+13.7%でした。実際の大阪金先物(中心限月)の上昇幅は935円、変動率は+13.1%でした。
実際の変動幅と変動率は、理論値をわずかに下回ったものの、「ほぼ」同一と言ってよい値でした。わずか1カ月半で10%弱も進行した円安は、円建て価格に先高観を与え、ドル建てを大きく上回るパフォーマンスを生み出した、と言えそうです。
図:金(ゴールド)の理論値と実態
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出所:ブルームバーグのデータなどをもとに筆者作成