[Vol.1364] 実は、世界は民主的ではない!?

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。79.70ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,743.75ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年01月限は12,355元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。23年01月限は600.2元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで765.25ドル(前日比4.85ドル縮小)、円建てで3,591円(前日比15円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(11月21日 17時06分頃 6番限)
7,886円/g
白金 4,295円/g
ゴム 211.1円/kg
とうもろこし 46,270円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NY原油先物(期近) 日足  単位:ドル/バレル
NY原油先物(期近) 日足  単位:ドル/バレル

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「実は、世界は民主的ではない!?」
前回は、「『ドル高』修正強まれば、リベンジ本格化か」として、NY金(ゴールド)先物の推移について、述べました。

今回は、「実は、世界は民主的ではない!?」として、自由民主主義指数(2021年)について、述べます。

あらゆる市場を内包する社会情勢をできるだけ広い視点で観察し、今後のコモディティ(国際商品)価格の動向を考えるヒントを探します。以下は、スウェーデンのヨーテボリ大学のV-Dem研究所が公表する、自由民主主義指数の状況です。

青が濃いほど自由で民主的であり、赤が濃いほどそうでないことを示しています。行政の抑制と均衡、市民の自由の尊重、法の支配、立法府と司法の独立性など、自由・民主主義的な傾向を示す複数の側面から、このデータは計算されています。

「今、世界は民主的か?」と問われた時、どう答えればよいでしょうか。下の図を参考にすれば、「どちらかと言えば非民主的」と答えてしまいそうになります。民主的ではない国の数、その国にすむ人口という、数の面で言えば、民主的ではない国が優位だからです。

図:自由民主主義指数(2021年)
図:自由民主主義指数(2021年)

出所:V-Dem研究所のデータおよびMapChartをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。