[Vol.1363] 「ドル高」修正強まれば、リベンジ本格化か

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。82.08ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドル指数の反発などで。1,765.15ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。23年01月限は12,755元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。23年01月限は619.6元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで777.1ドル(前日比7.9ドル縮小)、円建てで3,594円(前日比75円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(11月18日 大引け 6番限)
7,915円/g
白金 4,321円/g
ゴム 217.2円/kg
とうもろこし 46,250円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス
NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「『ドル高』修正強まれば、リベンジ本格化か」
前回は、「『まし』がカギ。『最悪回避』に市場は満足」として、来年前半までのコモディティ(商品)市場を取り巻く環境(筆者予想)について、述べました。

今回は、「『ドル高』修正強まれば、リベンジ本格化か」として、NY金(ゴールド)先物の推移について、述べます。

前回述べた「まし」をよしとするムードが続けば、「ドル安・コモディティ高」が続く可能性があります。特に金(ゴールド)においては、「[Vol.1359] 『反撃の狼煙(のろし)』が出現!?」で述べた「反撃の狼煙」がより高く上がる可能性があります。(短期的には1,800ドル回復もあるか)

くしくも、「[Vol.1335] 中間選挙終了、金(ドル建て)反発起きる?」で、「ドル」の動向次第では、短期視点の反発が起きる可能性がある(特に金(ゴールド)は)と考えます、とした点が、現実のものになりつつあります。

引き続き、市場がどれだけ「まし」を重要視するか(市場の金利見通しと各種経済指標が示す実態にどれだけ差が生じるか、3倍速でない利上げを市場がどれだけ好感するか)、ドルの動向、そしてこれらから影響を受ける金(ゴールド)相場の動向に、注目したいと思います。

図:NY金(ゴールド)先物の推移 単位:ドル/トロイオンス
図:NY金(ゴールド)先物の推移 単位:ドル/トロイオンス

出所:ブルームバーグのデータより筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。