ユーロ高が、金相場の先行指標か否か?

著者:菊川 弘之
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 ロシアのペスコフ大統領報道官は12月2日、停戦に向けた米国との交渉の可能性について「国益を確保するためならプーチン大統領はこれまでも、そして今も交渉に応じられる」と述べた。

 バイデン米大統領が12月1日、マクロン仏大統領との会談後の共同記者会見で、プーチン氏が戦争終結に関心を示せば「北大西洋条約機構(NATO)と相談し、プーチン氏と話をする用意がある」と述べたのに反応した格好だ。

 そのマクロン大統領は12月4日、ロシアがウクライナ戦争終結に向けた協議に合意した場合、西側諸国はロシアの安全保障の必要性を考慮すべきとコメントしている。

 このマクロン大統領発言に対して、ウクライナや、ロシアと国境を接する一部のバルト諸国は強く反発。12月5日には、モスクワ近郊のリャザン州と西部サラトフ州にある計2ヶ所の空軍基地がウクライナのドローン(無人機)による攻撃を受けた。米国務省のプライス報道官は6日、米国はウクライナに対し国境を越えた攻撃を可能にしておらず、奨励もしていないと述べ、不測の事態を回避し、停戦協議を進めようとする動きがある一方、米国がコントロールできない偶発的な衝突が起きるリスクは残ったままだ。モスクワに直接攻撃が可能になっており、緊張感は高まるだろう。

 

このコラムの著者

菊川 弘之(キクカワ ヒロユキ)

NSトレーディング株式会社 代表取締役社長 / 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)。
GelberGroup社、FutureTruth社などでのトレーニーを経験後、商品投資顧問会社でのディーリング部長等経て現職。
日経CNBC、BloombergTV、ストックボイス、ラジオ日経など多数のメディアに出演の他、日経新聞、時事通信などに連載、寄稿中。
また、中国、台湾、シンガポールなどで、現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。

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