[Vol.1383] 2023年のプラチナ相場、価格反発を予想

著者:吉田 哲
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原油反発。米国の主要パイプライン再開の報道などで。74.72ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。1,806.25ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年05月限は12,780元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。23年02月限は533.5元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで795.15ドル(前日比5.05ドル縮小)、円建てで3,525円(前日比5円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(12月19日 17時36分頃 6番限)
7,838円/g
白金 4,313円/g
ゴム 228.0円/kg
とうもろこし 45,200円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NYプラチナ先物(期近) 月足  単位:ドル/トロイオンス
NYプラチナ先物(期近) 月足  単位:ドル/トロイオンス

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「2023年のプラチナ相場、価格反発を予想」
前回は、「『脱米国』加速は止まらない。不安は超長期化」として、米国政府発行の債務証券(米国債含む)保有額について、述べました。

今回は、「2023年のプラチナ相場、価格反発を予想」として、筆者が考える2023年のプラチナ相場のレンジについて、述べます。

[Vol.1373] 農産物相場は長期視点で引き続き高水準を維持」で述べた農産物、「[Vol.1378] 2023年の金(ゴールド)相場、最高値到達を予想」で述べた金(ゴールド)に続き、「プラチナ」の見通しについて書きます。以下のグラフのとおり、2023年のプラチナ相場は反発すると考えています。

足元、プラチナ相場(ドル建てスポット)は、1トロイオンス(およそ31グラム)あたり1,000ドル前後で推移しています。筆者が想定する2023年のレンジは、下限が800ドル、上限が1,200ドルです。

[Vol.1378] 2023年の金(ゴールド)相場、最高値到達を予想」で述べたとおり、現時点で、筆者は2023年の金(ゴールド)相場は年末に上昇しやすくなるとみています。貴金属というグループの中で、最も人気がある金(ゴールド)が上昇すると、その他の貴金属もそれに追随する傾向があります(多少の濃淡はある)。

そのため、プラチナについても、2023年の後半に、金(ゴールド)と同様、上昇しやすくなると考えています。次回以降数回に分けて、金(ゴールド)との関連を含んだ、筆者がイメージする2023年(あるいはもっと長期の)のプラチナ相場の全体像を、確認します。

図:プラチナ価格の推移(ドル建てスポット 月間平均) 単位:ドル/トロイオンス
図:プラチナ価格の推移(ドル建てスポット 月間平均)

出所:世界銀行のデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。