[Vol.1378] 2023年の金(ゴールド)相場、最高値到達を予想

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。70.67ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。1,801.40ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。23年05月限は12,970元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。23年02月限は507.2元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで767.3ドル(前日比7.2ドル縮小)、円建てで3,488円(前日比17円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(12月12日 17時25分頃 6番限)
7,863円/g
白金 4,375円/g
ゴム 228.7円/kg
とうもろこし 45,050円/t
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 8月5日午前10時35分時点)

●NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス
NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「2023年の金(ゴールド)相場、最高値到達を予想」
前回は、「すでにカリ肥料の原料価格は暴騰中」として、塩化カリウム価格の推移について、述べました。

今回は、「2023年の金(ゴールド)相場、最高値到達を予想」として、金(ドル建て)価格の推移について、述べます。

前回までの数回で、農産物の2023年の相場を予想しました。今回からの数回で、金(ゴールド)の2023年の予想を述べます。以下のとおり、2023年は、年後半に2,000ドルを超える可能性があると、考えています。また、瞬間的には、史上最高値もあり得るとみています。

下落した場合の目途は、1,500ドルだと考えています。レポート執筆時点の価格である1,780ドル前後は、上値の見通しと、下値の見通しのほとんど中間くらいです。2023年の春ごろに下落する場面があり(1,500ドル付近)、その後、緩やかに上昇し年末を迎える(2,000ドル超え)、という流れをイメージしています。

振り返ってみれば、2022年の金(ゴールド)相場は、有事ムードが漂っていても、株価が乱高下しても、下落する場面が散見されました。今どきの金(ゴールド)相場が、教科書通りに動かないことを、再認識させられたわけです。

2023年の金(ゴールド)相場も、2022年と同様、教科書(過去の常識)では説明しにくい場面がみられると、筆者は考えています。こうした時代だからこそ、筆者が提唱する「7つのテーマ」が効果を発揮します。

図:金(ドル建て)価格の推移 単位:ドル/トロイオンス
図:金(ドル建て)価格の推移 単位:ドル/トロイオンス

出所:世界銀行のデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。