ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。9月15日の価格はキロあたり50.15~50.35バーツ、RSS3号タイ主要港10月積価格は155.0~157.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、8月31日時点12,238トン(前旬比1,091トン減)。

 8月下旬の入出庫は入庫342トン、出庫1,433トン。

◆展開予想

 OSEゴムは小幅下落、上海ゴムは目立った材料がない中で、国慶節の長期休場を前に買い方の手じまい売りに押され下落、OSEゴムも高値圏では戻り売り圧力が強く下落となったが、円安進行が下支え要因となり、中心限月は230円台を維持して引けている。株式は下落、米金利上昇・政府閉鎖懸念が高まりリスクオフムードが広がり売り優勢となった模様、商品はドル高進行で貴金属が大幅下落も原油は堅調、ドル円は日米金利差拡大の影響もあり一時149.70円まで円安ドル高が進行したが、週末時点では円安進行の動きが一服している。

 9月29日引け時点のRSS3月限(中心限月)は235.3円、TSR12月限(中心限月)は212.0円。週の高値はRSS239.4円/TSR212.0円、週の安値はRSS232.4/TSR211.0円。

 現物価格は231円程度まで再上昇、週を通じてじり高基調を維持している。上海ゴムは直近で在庫積み増しが進展しており、それに伴うヘッジ買いの手仕舞いが入っている可能性がある。国内の鞘付は限月毎にばらつきが大きいものの、指定在庫減少継続に伴い徐々に順鞘幅縮小方向に動くか。産地対比では9月限の納会落ちと円安進行の影響もあり“割安幅”が再拡大しており、新規売りに妙味は少ないとみる。来週は中国市場休場に伴う流動性低下・変動率上昇に注意しながら、押し目買い方針を維持したい。中心限月は225.0~245.0円を予想する。

みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
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