[Vol.1614] 新NISAの「成長投資枠」を活用する

著者:吉田 哲
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原油反落。米主要株価指数の反落などで。75.13ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。2,013.60ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。24年01月限は13,935元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。24年01月限は571.5元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1070ドル(前日比3.90ドル拡大)、円建てで5,214円(前日比22円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(11月27日 17時27分時点 6番限)
9,638円/g
白金 4,424円/g
ゴム 269.3円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 6,300.0円/mmBtu(22年10月限 22年8月5日午前10時35分時点)

●NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス
NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードⅡ」より

●本日のグラフ「新NISAの『成長投資枠』を活用する」
前回は、「産油国による『怒りの減産』で高値維持」として、NY原油先物(日足 終値)を確認しました。

今回は、「新NISAの『成長投資枠』を活用する」として、新NISAがカバーする金(ゴールド)投資の範囲を確認します。

いよいよ2024年より、新しいNISAが始まります。2023年までのNISAよりも投資額や期間などが拡充され、使い勝手が良くなります。今回のレポートでは、新NISAを使った金(ゴールド)投資について述べます。以下の図は、新NISAがカバーする金(ゴールド)投資の範囲を示しています。

新NISAには二つの投資枠があります。「つみたて投資枠(従来のつみたてNISA)」と「成長投資枠(従来の一般NISA)」です。このうち「つみたて投資枠」を利用して取引ができる商品は、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託(従来のつみたてNISAの対象商品と同様、金融庁の基準を満たした投資信託)です。

こうした投資信託の中に、金(ゴールド)関連の投資信託がないため(2023年11月24日時点)、新NISAを利用した金(ゴールド)関連の投資は「成長投資枠」を利用することになります。

もともと金(ゴールド)関連の投資商品には、短期的な取引から超長期的な取引に利用できる商品が幅広く存在します。そしてグローバルな金(ゴールド)関連の商品も日本の金(ゴールド)関連の商品もあります。こうした金(ゴールド)に関連する投資信託、ETF、個別株)の多くは成長投資枠の対象商品です。

特に長期的な取引に利用できる商品については、「積立投資ができる仕組み」が拡充されたことで、これまで以上に長期投資の意図に沿った取引をしやすくなっています。楽天証券が提供している米国株の積立「米株積立」と国内株式の積立「かぶツミ」のサービスが、成長投資枠に対応していることは、新NISAと金(ゴールド)投資を密接な関係にしていると言えるでしょう。

図:新NISAがカバーする金(ゴールド)投資の範囲(23年11月27日時点)
図:新NISAがカバーする金(ゴールド)投資の範囲(23年11月27日時点)

出所:筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。