ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~20トン。3月22日の価格はキロあたり85.80~86.50バーツ、RSS号タイ主要港4月積価格は243.0~245.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、2月20日時点10,652トン(前旬比253トン増)。

 2月中旬の入出庫は入庫943トン、出庫690トン。

◆展開予想

 OSEゴムは年初来高値更新後に急反落、上海ゴムは1-2月の良好な中国経済統計や他市場対比で割安感が強かったこともあり急伸すると中心限月は一時15,000元を上回り、OSEゴムも中心限月が週初に364.0円まで上昇したが、両市場とも買いが続かずに急反落、それぞれ14,500元強、320円台後半まで下げ幅を拡大した。株式は大幅上昇、日銀マイナス金利解除や米国の年3回利下げ・量的引締め減速早期化観測など不透明感の解消と先行きへの懸念が低下しリスクオンつながったか。商品は金こそ市場最高値更新もその他は直近高値更新後に軟化、原油も高値圏で伸び悩んだ。ドル円は151円台半ばまで円安ドル高が進行している。

 3月22日引け時点のRSS8月限(中心限月)は327.8円、TSR6月限(中心限月)は252.0円。週の高値はRSS364.0円/TSR261.0円、週の安値はRSS312.3円/TSR252.0円。

 現物価格は370円程まで下落、高値買いの動きは一服も先物価格比では下げ幅が限定的であった。上海ゴムは取引所在庫が今週は増加しており週後半は現物ヘッジの売りが入ったか。OSEゴムは今週の大幅下落により中国・シンガポール先物市場比でのOSEゴムの行き過ぎが概ね解消されたものの、現物見合いでの割安幅は拡大、来週以降は引続き現物価格や他市場動向に注意しながら、割安幅が拡大する場面では再度押し目買い方針に転じたい。中心限月は320.0~365.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp