ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は0~10トン。5月31日の価格はキロあたり81.88~83.05バーツ、RSS号タイ主要港6月積価格は234.0~236.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、4月30日時点12,667トン(前旬比66トン減)。

 4月下旬の入出庫は入庫644トン、出庫730トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅続伸、上海ゴム中心限月は一時15,830元まで上昇し年初来高値更新する中で、OSEゴムにも買いが集まり中心限月は一時353.8円まで上昇したが、週末に中国5月の製造業PMI下振れると上海ゴムが手仕舞いに押され失速しOSEゴムも上げ幅を削ったものの、340円台は維持し4週続伸となった。株式はまちまち、週間では米金利が上昇し株式の重石となるも、週後半の米GDPの下方改定から利下げ観測が高まり貴金属は上昇に転じる一方で原油売り優勢であった。ドル円は157円台前半まで円安ドル高が進行している。

 5月31日引け時点のRSS10月限(中心限月)は341.4円、TSR8月限(中心限月)は279.0円。週の高値はRSS353.8円/TSR286.0円、週の安値はRSS326.9円/TSR273.0円。

 現物価格は369.5円程まで続伸、主要産地では高温・乾燥が一服し雨・雨予報に変化も新物の採集が想定以上に遅れているようだ。上海ゴムは在庫増加も産地対比での割安感は変わっておらず短期筋の動向で変動が大きい状況が続きそう。国内は当先の順鞘進行は一服も限月ごとの強弱感はまちまちの中、産地価格上昇が続いており国内割安状態は変わらず、指定倉庫在庫は直近では取り崩されており、現物需給の緩和が進まなければ価格上昇圧力が強まりやすいか。変動幅が大きい状況が続くとみられるが、他市場動向に注意しながら目先は国内の割安幅拡大場面で押し目買いを検討したい。中心限月は325.0~360.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp