原油(WTI先物)反発。主要株価指数の強含みなどで。57.59ドル/バレル近辺で推移。 金反発。ドルインデックスの反落などで。1,468.85ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年01月限は12,190元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反発。19年12月限は455.6元/バレル付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで590.25ドル(前日比1.75ドル拡大)、円建てで2,051円(前日比2円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(11月14日 19時17分頃 先限) 金 5,121円/g 白金 3,070円/g 原油 39,020円/kl ゴム 183.3円/kg とうもろこし 23,070円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「米シェールオイルの生産量は2020年12月まで増加する!?」 今回は、世界の石油の需給バランスに強く関係する米国の原油生産量ついて、11月13日、EIA(米エネルギー省)が公表した月次の短期見通し(STEO)を参照し、これまでの推移と、EIAが示した来年(2020年)12月までの見通しについて書きます。 以下のグラフのとおり、米国の全体の原油生産量は、2014年後半から2016年ごろにかけて起きた“逆オイルショック”(原油相場の急落・低迷)の際、当時報じられたとおり、生産コストが高い米国のシェールオイルの生産量が減少したことで減少しました。 しかし、原油相場が回復すると、次第に米国の原油生産量は増加し始めました。さらには、2020年12月まで、この増加が継続すると見込まれています。 この米国の原油生産量の増加見通しが、前回触れた、世界の石油の需給バランスが供給過剰になることが見通されていることの大きな要因と考えられます。 その見通しなのですが、昨日公表された11月公表分(青線)と、先月公表された10月公表分(オレンジ線)を比較すると、若干ながら、11月公表分の方が上にある、つまり、先月から生産量の見通しが引き上げられたことがわかります。 11月、原油相場が10月の高値近辺で推移しているため、生産コストが比較的高い地域でも生産が開始できることが見込まれ、先月よりも見通しが引き上げられた可能性があります。 また、11月分と10月分の見通しの共通点は、2020年12月まで、米国の原油生産量が増加することを見込んでいることです。 筆者の推計では、米シェールオイル主要地区の原油生産量は、先月時点で米国全体の原油生産量の70%弱でした。 シェールが増えれば全米が増える、という図式である中で、米国全体の原油生産量が増加することが見通されている、すなわちそれは、米国のシェールが2020年12月まで増加し続けることが想定されている、と言えそうです。 図:米国の原油生産量およびEIAによる見通し 単位:百万バレル/日量
出所:EIAの資料をもとに筆者作成