原油反発。米主要株価指数の反発などで。74.22ドル/バレル近辺で推移。
金反発。米10年債利回りの反落などで。2,636.30ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。25年01月限は18,920元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。24年11月限は562.0元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1675ドル(前日比1.60ドル拡大)、円建てで7,992円(前日比15円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月9日 18時34分時点 6番限)
金 12,544円/g
白金 4,552円/g
ゴム 397.9円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 1,997円/mmBtu(24年12月限 10月09日17時55分時点)
●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「SNSをきっかけに人間の『生き物』化が進行」
前回は、「SNSは部分解釈、感情噴出などのきっかけ」として、SNS普及開始から世界分断が深化し始めるまでの経緯(筆者イメージ)を確認しました。
今回は、「SNSをきっかけに人間の『生き物』化が進行」として、国際学力調査「PISA」の結果(OECD主要23カ国平均)を確認します。
SNSの本格的な普及と同じ時期に目立ち始めたのが、学力の低下です。以下は、国際学力調査「PISA」の結果の推移です。
OECD(経済協力開発機構)は、PISA(ピザ:Programme for International Student Assessment)と呼ばれる国際的な学習到達度に関する調査を実施しています。
義務教育修了段階(15歳)においてこれまでに身に付けてきた知識・技能を、実生活で直面する課題にどの程度活用できるかを測るため、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野などを調査します。
2010年ごろから、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野の全てで、低下傾向が鮮明になっています。タイミングが世界的なSNS普及の始まりと同じであること、SNSが部分解釈、横と縦のつながりにおける浅い感覚に基づいた取捨選択、感情噴出の場を提供していることなどを考えれば、学力低下にSNSが関わっている可能性を否定することはできません。
人間は、SNSを利用する中で自覚なく、たくさんのことを失っていると言えます。SNSは人間から、「思考・集中・時間」という大変に重要な資産を奪っているとも言えます。
SNSは部分解釈、横と縦のつながりにおける浅い感覚に基づいた取捨選択、そして感情噴出の場といえます。「人間の弱さ」とは、悦楽におぼれたり、不安を遠ざけたり、複雑な思考を回避したりする性質を示した言葉ですが、SNSはこうした弱さを最小化できる場であるわけです。
人間は言葉を操る、深く考える、じっくり味わうなどの能力を持つ高等な生き物です。こうした能力を駆使して自分の弱さと向き合うことはまさに、「人間として生きること」と言えます。ですが、SNSという世界で自分の弱さを最小化することは、素晴らしい能力を放棄することと同じです。それはつまり、「生き物として生きること」に他なりません。
このことは、民主主義を維持するために必要な社会では建設的な議論や、それに必要な自他の確立(自分を相対化)、自他を尊重する精神が損なわれつつあることを意味します。SNSが見えない社会基盤を崩壊させつつあると言っても言い過ぎではありません。
文部科学省が進めている大学入試改革において、学力の三要素「1.知識・技能、2.思考力・判断力・表現力等、3.主体的に学習に取り組む態度」を提唱しはじめたのは、こうした背景があるためだと、筆者はみています。大学入試改革は、SNSをきっかけとした社会基盤の崩壊を食い止めるための策でもあると言えます。
図:国際学力調査「PISA」の結果(OECD主要23カ国平均)
出所:OECDのデータより筆者作成
金反発。米10年債利回りの反落などで。2,636.30ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。25年01月限は18,920元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。24年11月限は562.0元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで1675ドル(前日比1.60ドル拡大)、円建てで7,992円(前日比15円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(10月9日 18時34分時点 6番限)
金 12,544円/g
白金 4,552円/g
ゴム 397.9円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 1,997円/mmBtu(24年12月限 10月09日17時55分時点)
●NY金先物(期近) 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「SNSをきっかけに人間の『生き物』化が進行」
前回は、「SNSは部分解釈、感情噴出などのきっかけ」として、SNS普及開始から世界分断が深化し始めるまでの経緯(筆者イメージ)を確認しました。
今回は、「SNSをきっかけに人間の『生き物』化が進行」として、国際学力調査「PISA」の結果(OECD主要23カ国平均)を確認します。
SNSの本格的な普及と同じ時期に目立ち始めたのが、学力の低下です。以下は、国際学力調査「PISA」の結果の推移です。
OECD(経済協力開発機構)は、PISA(ピザ:Programme for International Student Assessment)と呼ばれる国際的な学習到達度に関する調査を実施しています。
義務教育修了段階(15歳)においてこれまでに身に付けてきた知識・技能を、実生活で直面する課題にどの程度活用できるかを測るため、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野などを調査します。
2010年ごろから、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野の全てで、低下傾向が鮮明になっています。タイミングが世界的なSNS普及の始まりと同じであること、SNSが部分解釈、横と縦のつながりにおける浅い感覚に基づいた取捨選択、感情噴出の場を提供していることなどを考えれば、学力低下にSNSが関わっている可能性を否定することはできません。
人間は、SNSを利用する中で自覚なく、たくさんのことを失っていると言えます。SNSは人間から、「思考・集中・時間」という大変に重要な資産を奪っているとも言えます。
SNSは部分解釈、横と縦のつながりにおける浅い感覚に基づいた取捨選択、そして感情噴出の場といえます。「人間の弱さ」とは、悦楽におぼれたり、不安を遠ざけたり、複雑な思考を回避したりする性質を示した言葉ですが、SNSはこうした弱さを最小化できる場であるわけです。
人間は言葉を操る、深く考える、じっくり味わうなどの能力を持つ高等な生き物です。こうした能力を駆使して自分の弱さと向き合うことはまさに、「人間として生きること」と言えます。ですが、SNSという世界で自分の弱さを最小化することは、素晴らしい能力を放棄することと同じです。それはつまり、「生き物として生きること」に他なりません。
このことは、民主主義を維持するために必要な社会では建設的な議論や、それに必要な自他の確立(自分を相対化)、自他を尊重する精神が損なわれつつあることを意味します。SNSが見えない社会基盤を崩壊させつつあると言っても言い過ぎではありません。
文部科学省が進めている大学入試改革において、学力の三要素「1.知識・技能、2.思考力・判断力・表現力等、3.主体的に学習に取り組む態度」を提唱しはじめたのは、こうした背景があるためだと、筆者はみています。大学入試改革は、SNSをきっかけとした社会基盤の崩壊を食い止めるための策でもあると言えます。
図:国際学力調査「PISA」の結果(OECD主要23カ国平均)
出所:OECDのデータより筆者作成