原油(WTI先物)反発。主要株価指数の反発などで。58.31ドル/バレル近辺で推移。 金反発。ドルインデックスの反落などで。1,467.00ドル/トロイオンス近辺で推移。 上海ゴム(上海期貨交易所)反発。20年01月限は12,625元/トン付近で推移。 上海原油(上海国際能源取引中心)反発。20年01月限は458.9元/バレル付近で推移。 金・プラチナの価格差、ドル建てで551.05ドル(前日比4.95ドル拡大)、円建てで1,930円(前日比18円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。 東京市場は以下のとおり。(11月22日 17時55分頃 先限) 金 5,114円/g 白金 3,184円/g 原油 39,510円/kl ゴム 187.5円/kg とうもろこし 23,190円/t ●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル) 出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より ●本日のグラフ「サウジアラムコ≒サウジアラビア」 今回は「サウジアラムコ≒サウジアラビア」として、12月にサウジの国内市場(タダウル市場)への上場を予定している、国営石油会社サウジアラムコ(以下アラムコ)の原油生産量の規模について書きます。 もともと、原油生産量のデータは、どの国のものでも、大差はないものの、複数のデータが存在します。 例えば、一口にサウジの原油生産量といっても、EIA、OPEC、IEA、BPなど、そして複数の海外通信社、その他、いくつもの機関がそれぞれの方法で調査をし、それぞれが“サウジの原油生産量”として公表しています。 このため、サウジの原油生産量が、経済統計のように、一つの値になることはありません。石油のデータは、あいまいさを抱えているわけです。 その意味では、以下の推計もまた、あいまいさを抱えているわけですが、アラムコのIPOが注目されているタイミングで、ある程度、同社の原油生産量などの規模の感覚をつかみたいと考えました。 OPECのデータからサウジ全体のデータを、海外通信社の情報端末からアラムコのデータを参照しました。 以下の表は、サウジ全体に占めるアラムコの、各種シェアを推計したものです。 この推計によれば、いずれもアラムコのシェアが高い、特に原油生産量、原油埋蔵量、天然ガス埋蔵量の3つにおいては、アラムコとサウジがほぼイコールであることがわかります。 残念ながら、(おそらく公表しなくなったと考えられますが)2017年以降のアラムコのデータは海外通信社の情報端末で確認することはできませんでした。 とはいえ、これらのシェアが急減するほどの規模が大きい新しい石油会社が、サウジ国内で活動を始めたとの報道が耳にしておりません。 現在も、2016年までと同様、これらの4項目については“アラムコ≒サウジ”という構図が続いていると考えられます。 このような上場は、“国が上場する”ことに他ならないと筆者は考えています。 図:サウジ全体に占めるアラムコの各種シェア 出所:OPECおよび海外主要メディアのデータより筆者作成