[Vol.1860] SNSの影響を考える上で重要な「2010年」

著者:吉田 哲
ブックマーク
原油反発。米主要株価指数の反発などで。69.09ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドル指数の反落などで。2,675.21ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反発。25年05月限は17,940元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。25年01月限は530.0元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで1738.61ドル(前日比22.21ドル拡大)、円建てで8,420円(前日比27円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(11月27日 17時34分時点 6番限)
12,975円/g
白金 4,555円/g
ゴム 368.3円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,252円/mmBtu(25年3月限 11月19日17時18分時点)

●NY金先物(期近) 日足  単位:ドル/トロイオンス

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「SNSの影響を考える上で重要な『2010年』」
前回は、「SNSと既存メディアの二刀流が必要」として、SNSと既存メディアの比較を確認しました。

今回は、「SNSの影響を考える上で重要な『2010年』」として、世界のスマートフォン販売台数を確認します。

SNSは、いつごろから普及し始めたのでしょうか。以下の世界のスマートフォン販売台数がその参考になります。スマートフォンが普及するにつれて、各種SNSが普及していきました。そのきっかけは、2010年ごろでした。日本でiPhone4が発売されたころです。

その後、2016年ごろまで、世界におけるスマートフォンの販売台数は急速に増えていきました。2018年ごろから頭打ちになっていますが、それでも毎年、12億台程度の販売が行われています。新規需要急増の流れは終了したものの、買い替え需要が継続していると考えられます。

このことは、すでにスマートフォンが世界全体で入手できる人にほぼ行き渡ったこと、そしてそうした多くの人たちがSNSを利用できる状態にあることを、示唆しています。

SNSが世界に影響を与えたことを考える上で、「2010年ごろ」を外すことはできません。次回と次々回の図に、下の図と同様、「2010年ごろ以降」と書かれた黄色の枠がありますので、注目してみてください。

SNSは選挙戦においてゲームチェンジャーの存在だと述べましたが、実際の影響は選挙だけでなく、民主主義の形すら変えていると、筆者は考えています。

図:世界のスマートフォン販売台数 単位:百万台

出所:Gartnerなどのデータを基に筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。2000年、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして情報配信を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。“過去の常識にとらわれない解説”をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌などで幅広く、情報配信を行っている。2020年10月、生涯学習を体現すべく、慶應義塾大学文学部第1類(通信教育課程)に入学。