ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。12月20日の価格はキロあたり70.01~72.56バーツ、RSS号タイ主要港1月積価格は240.0~244.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、11月30日時点5,072トン(前旬比229トン減)。

 11月下旬の入出庫は入庫802トン、出庫1,031トン。

◆展開予想

 OSEゴムは小幅続落、上海ゴムは新規材料がない中で買い方の手仕舞い売りに押されて下げ幅を拡大する中でOSEゴムにも売りが波及、中心限月は一時360円台前半まで売り込まれたが、円安進行により下げ幅を縮小、360円台後半で引けている。株式は下落、FRBがタカ派姿勢を見せたことで長期米金利が上昇し株式売りを誘発、商品は貴金属・原油共にドル高の影響を受けて全面安、ドル円は日銀金融政策決定会合での利上げ見送りと次回利上げの後ずれ観測が強まり一時157.92円まで円安ドル高が進む場面があった。

 12月20日引け時点のRSS5月限(中心限月)は367.0円、TSR3月限(中心限月)は306.0円。週の高値はRSS376.1円/TSR313.0円、週の安値はRSS364.3円/TSR302.0円。

 現物価格は379円程に上昇、タイでの洪水は一段落し天候が回復する中で現物価格は下落するも円安進行が換算値を押し上げた。上海ゴム在庫は3週連続増となり、上海ゴム価格の下落要因となったか。OSEゴム指定倉庫在庫は小幅ながら2期連続増加となり、継続的な新規入着が確認され始めた格好、どの程度まで積み増せるか引続き注視したい。OSEゴムは円安進行により輸入採算が切り上がったにも関わらず下落しており、他市場の下落により買い気が後退している印象。来週は産地比での割安感が維持される限りは押し目買い有利と考えるものの、他市場の下げ止まりを確認してからでも遅くはないか。中心限月は355.0~380.0円を予想する。

ゴムチャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp