ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は20~30トン。1月31日の価格はキロあたり73.75バーツ、RSS号タイ主要港2月積価格は244.0~248.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、1月10日時点5,786トン(前旬比61トン減)。

 1月上旬の入出庫は入庫875トン、出庫936トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅反発、中国・シンガポール市場の春節休場の影響により流動性が低下する中、産地現物価格の上昇を受けてOSEゴムにも買いが入り、380円台を回復すると週末にかけて上げ幅を拡大、390円台を回復して引けている。株式は堅調、週明けこそ中国製AIへの警戒感が高まり下落する場面もあったがプラス圏に値戻し、商品は貴金属が大幅上昇も原油は下落、ドル円は154円台半ばまで円高ドル安が進行した。

 1月31日引け時点のRSS6月限(中心限月)は392.5円、TSR4月限(中心限月)は310.0円。週の高値はRSS392.8円/TSR310.0円、週の安値はRSS376.7円/TSR309.0円。

 現物価格は380円程に上昇、タイの天候は安定しつつあり円高進行が上げ幅抑制も、現物上昇幅が下げ要因を上回った。上海ゴムは2月5日(水)から再開予定となっており荒い値動きとなる可能性があるので注意したい。OSEゴムは薄商いの中で上昇し、先週以上に他市場比での割高感が強まり、また一部限月は輸入採算価格を小幅に上回る水準となっており、短期的には下押しを警戒する場面だろう。今週発表の国内指定倉庫在庫は、小幅に増加し3,000トン台を回復もペースは非常に緩やかであり、貨物の追加入着が待たれる状況と言えるだろう。中心限月は375.0~395.0円を予想する。

みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp