原油反発。米主要株価指数の反発などで。66.79ドル/バレル近辺で推移。
金反発。米10年債利回りの反落などで。3,047.26ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。25年05月限は16,865元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。25年05月限は516.2元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで2039.76ドル(前日比22.36ドル拡大)、円建てで10,089円(前日比14円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(3月19日 20時42分時点 6番限)
金 14,727円/g
白金 4,638円/g
ゴム 344.5円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,030円/mmBtu(25年7月限 3月19日17時18分時点)
●NY金先物 月足 単位:ドル/トロイオンス

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「有事に限界あり、株と金の順相関もある」
前回は、「3,000ドル到達の立役者は利下げ加速観測」として、9月から12月までのFOMCにおける3.75~4.00%への利下げ確率の推移を確認しました。
今回は、「有事に限界あり、株と金の順相関もある」として、S&P500指数と金(ゴールド)価格の推移を確認します。
現代の金(ゴールド)相場の分析手法について述べます。現代の金(ゴールド)相場が過去の常識と異なっていることを示す例を、二つ挙げます。一つ目は、「有事の金(ゴールド)買い」について、です。
過去75年間の金相場の動きを振り返ってみると、1980年前後に「山」を確認できます。いわゆる大規模な「有事」が多発した期間です。イラン革命、在イラン米国大使館人質事件、旧ソ連のアフガニスタン侵攻などが立て続けに起きました。このころ、安全資産(safe haven)、最後の拠り所(last resort)などとはやされ、金(ゴールド)相場は「山」を形成しました。
こうした価格上昇の山は、今となっては低山です。当時の上昇時は680ドル近辺でした。足元の価格は3,000ドル近辺です。例えば、足元の価格を富士山(標高3,776メートル)に置き換えてみると、当時の価格は関東山地の陣馬山(同855メートル)に相当します。陣馬山はハイカーの間で大人気の「低山」であり、初心者でも登りやすいと評されています。
あの歴史的な有事の同時多発をもってしても、金(ゴールド)相場において築かれる山は、陣馬山のような低山なのです。つまり、有事だけで、今の価格水準を説明することは不可能なのです。
二つ目は、「株と金(ゴールド)の逆相関」についてです。以下の通り、足元の価格水準は、「ともに」史上最高値水準です。つまりどちらも、記録的な高騰の最中なのです。逆相関とは、二つの価格において、片方が上昇している時、もう片方が下落する状態を指します。
どちらも上昇しているのであれば、逆相関とはいえません。局所的に逆相関となったことはあっても、長期視点では順相関といっても過言ではありません。
過去の常識である「有事の金(ゴールド)買い」「株と金(ゴールド)の逆相関」は、現代の金(ゴールド)市場を語る際に用いられるメインテーマではなくなっているといえます。「金(ゴールド)相場をイメージで語ることなかれ」、は筆者の本音です。
図:S&P500指数と金(ゴールド)価格の推移

出所:ブルームバーグおよび世界銀行のデータをもとに筆者作成
金反発。米10年債利回りの反落などで。3,047.26ドル/トロイオンス近辺で推移。
上海ゴム(上海期貨交易所)反落。25年05月限は16,865元/トン付近で推移。
上海原油(上海国際能源取引中心)反落。25年05月限は516.2元/バレル付近で推移。
金・プラチナの価格差、ドル建てで2039.76ドル(前日比22.36ドル拡大)、円建てで10,089円(前日比14円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。
国内市場は以下のとおり。(3月19日 20時42分時点 6番限)
金 14,727円/g
白金 4,638円/g
ゴム 344.5円/kg
とうもろこし (まだ出来ず)
LNG 2,030円/mmBtu(25年7月限 3月19日17時18分時点)
●NY金先物 月足 単位:ドル/トロイオンス

出所:MarketSpeedⅡより筆者作成
●本日のグラフ「有事に限界あり、株と金の順相関もある」
前回は、「3,000ドル到達の立役者は利下げ加速観測」として、9月から12月までのFOMCにおける3.75~4.00%への利下げ確率の推移を確認しました。
今回は、「有事に限界あり、株と金の順相関もある」として、S&P500指数と金(ゴールド)価格の推移を確認します。
現代の金(ゴールド)相場の分析手法について述べます。現代の金(ゴールド)相場が過去の常識と異なっていることを示す例を、二つ挙げます。一つ目は、「有事の金(ゴールド)買い」について、です。
過去75年間の金相場の動きを振り返ってみると、1980年前後に「山」を確認できます。いわゆる大規模な「有事」が多発した期間です。イラン革命、在イラン米国大使館人質事件、旧ソ連のアフガニスタン侵攻などが立て続けに起きました。このころ、安全資産(safe haven)、最後の拠り所(last resort)などとはやされ、金(ゴールド)相場は「山」を形成しました。
こうした価格上昇の山は、今となっては低山です。当時の上昇時は680ドル近辺でした。足元の価格は3,000ドル近辺です。例えば、足元の価格を富士山(標高3,776メートル)に置き換えてみると、当時の価格は関東山地の陣馬山(同855メートル)に相当します。陣馬山はハイカーの間で大人気の「低山」であり、初心者でも登りやすいと評されています。
あの歴史的な有事の同時多発をもってしても、金(ゴールド)相場において築かれる山は、陣馬山のような低山なのです。つまり、有事だけで、今の価格水準を説明することは不可能なのです。
二つ目は、「株と金(ゴールド)の逆相関」についてです。以下の通り、足元の価格水準は、「ともに」史上最高値水準です。つまりどちらも、記録的な高騰の最中なのです。逆相関とは、二つの価格において、片方が上昇している時、もう片方が下落する状態を指します。
どちらも上昇しているのであれば、逆相関とはいえません。局所的に逆相関となったことはあっても、長期視点では順相関といっても過言ではありません。
過去の常識である「有事の金(ゴールド)買い」「株と金(ゴールド)の逆相関」は、現代の金(ゴールド)市場を語る際に用いられるメインテーマではなくなっているといえます。「金(ゴールド)相場をイメージで語ることなかれ」、は筆者の本音です。
図:S&P500指数と金(ゴールド)価格の推移

出所:ブルームバーグおよび世界銀行のデータをもとに筆者作成