先週末のWTI原油は前週比4.93ドル安の60.64ドル、ブレント原油は4.87ドル安の63.90ドルとなった。
前週末の海外原油は米国による関税政策への警戒感が高まる中で、中国が米国に対して相互関税と同様に34%の報復関税を発表したことから景気後退懸念が高まり大幅続落した。
先週はトランプ関税による景気後退懸念から金融市場全体でリスクオフムードが高まり急落する格好となった。週明けは報復関税を課した中国に対し、撤回しなければさらに50%の追加関税を課すと述べるなど貿易戦争の激化が懸念される中で続落する格好となった。一方でトランプ大統領が中国を除く国・地域の関税の一時停止を検討していると伝わったことから一時買い戻される場面も見られた。ただし、ホワイトハウスが当報道を否定したため戻りは売られた模様。翌8日は9日に米国による相互関税の上乗せ分の発動が控えているほか、中国には累計104%の関税を課すと発表されたことが重しとなり軟調な推移となった。翌9日はトランプ大統領が相互関税の上乗せ分について、中国以外の国に対しては90日間適用を停止すると伝わったことからリスクオフムードが後退し大幅反発した。一方で中国に対しては125%の関税を課すと伝わったほか、一律10%の関税や自動車関税については発動されていることが上値を抑える格好となった。週末にかけては中国が米国に84%の追加関税を課す措置を発動し、それに対抗する形で米国は累計145%の関税を課すと発表したことから景気後退懸念が高まり反落した。

出所:みんかぶ先物WTI原油先物複合チャート
今週の原油相場は引き続き下値を探る展開が想定されそうか。相互関税の上乗せ分については90日間停止となったものの、米中が連日のように追加関税の応酬を続ける中で景気先行き懸念が高まっていることは圧迫要因となっている。90日間の停止中に各国との交渉をするとみられるが、交渉が停滞すればさらに下値を切り下げる展開も想定される。一方で米国による核開発問題を巡る対イラン制裁の強化が示唆され、中東の地政学リスクが意識されていることは支えとなりそうだ。関税や中東の地政学リスクが意識される中でボラティリティが高まっており、取引には注意を払いたいところだ。
前週末の海外原油は米国による関税政策への警戒感が高まる中で、中国が米国に対して相互関税と同様に34%の報復関税を発表したことから景気後退懸念が高まり大幅続落した。
先週はトランプ関税による景気後退懸念から金融市場全体でリスクオフムードが高まり急落する格好となった。週明けは報復関税を課した中国に対し、撤回しなければさらに50%の追加関税を課すと述べるなど貿易戦争の激化が懸念される中で続落する格好となった。一方でトランプ大統領が中国を除く国・地域の関税の一時停止を検討していると伝わったことから一時買い戻される場面も見られた。ただし、ホワイトハウスが当報道を否定したため戻りは売られた模様。翌8日は9日に米国による相互関税の上乗せ分の発動が控えているほか、中国には累計104%の関税を課すと発表されたことが重しとなり軟調な推移となった。翌9日はトランプ大統領が相互関税の上乗せ分について、中国以外の国に対しては90日間適用を停止すると伝わったことからリスクオフムードが後退し大幅反発した。一方で中国に対しては125%の関税を課すと伝わったほか、一律10%の関税や自動車関税については発動されていることが上値を抑える格好となった。週末にかけては中国が米国に84%の追加関税を課す措置を発動し、それに対抗する形で米国は累計145%の関税を課すと発表したことから景気後退懸念が高まり反落した。

出所:みんかぶ先物WTI原油先物複合チャート
今週の原油相場は引き続き下値を探る展開が想定されそうか。相互関税の上乗せ分については90日間停止となったものの、米中が連日のように追加関税の応酬を続ける中で景気先行き懸念が高まっていることは圧迫要因となっている。90日間の停止中に各国との交渉をするとみられるが、交渉が停滞すればさらに下値を切り下げる展開も想定される。一方で米国による核開発問題を巡る対イラン制裁の強化が示唆され、中東の地政学リスクが意識されていることは支えとなりそうだ。関税や中東の地政学リスクが意識される中でボラティリティが高まっており、取引には注意を払いたいところだ。