ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~40トン。7月4日の価格はキロあたり62.37~63.76バーツ、RSS号タイ主要港8月積価格は220.0~224.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、6月10日時点8,511トン(前旬比696トン減)。

 6月上旬の入出庫は入庫607トン、出庫1,303トン。

◆展開予想

 OSEゴムは小幅続伸、上海ゴムは材料難で小動きも14,000元を維持して引ける中、OSEゴムは先週末の上昇の流れを引き継いでショートカバーとみられる動きが継続し、中心限月は一時317.4円まで上げ幅を拡大したが、高値圏では戻り売り圧力が相当程度に強く上げ幅を縮小、週間では小幅続伸となった。株式は上昇、主に米利下げ期待が米国株式指数を押し上げ児湯統計発表後の週末にかけても高値圏を維持、商品は貴金属・原油共に安値から反発、ドル円は144円台半ばと前週比では小幅に円安ドル高が進行した。

 7月4日のRSS3号12月限(中心限月)は終値312.1円、週高値317.4円、週安値306.8円。上海天然ゴム先物9月限は終値14,035、週高値14,235、週安値13,945であった。

 現物価格は320円程、先週の先物価格上昇を受けて小幅ながら売値が切り上がった。上海ゴム指定倉庫在庫は18万トン台後半に減少、産地対比で割安感のある国内在庫消化が優先されているようだ。OSEゴムは1-6番限が順鞘に転換、期近限月には売りが散見される一方で買いは中限以降に入り、割安修正の動きが進行している。タイでは悪天候が落ち着いてきた地域で取引量が増加しており、また、TSR20も小幅順鞘に変化していることから目先の供給は回復方向と言えるだろう。来週は引続きレンジ内での値動きを想定も米相互関税期限があり変動率が高まりやすいとみられ、割安圏での押し目買い方針を維持するものの、産地動向を踏まえながら慎重に取引を進めたい。中心限月は300.0~320.0円を予想する。

みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

岡地株式会社
国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp