ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は5~10トン。8月8日の価格はキロあたり58.65~59.05バーツ、RSS号タイ主要港9月積価格は215.5~217.5セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、7月10日時点7,711トン(前旬比378トン減)。

 7月上旬の入出庫は入庫880トン、出庫1,367トン。

◆展開予想

 OSEゴムは小反発、上海ゴムは中心限月が2026年1月限に代わり週明け後は反発基調を維持、週中に下落調整を挟むも週間では300元程の上昇となる中、OSEゴムは7日に流動性が低い中でストップ売りが入ったのか300円台半ばまで急落したがすぐに310円台を回復し週間では小幅に値を切上げた。株式は上昇、材料不明ながら先週末の急落に対する急反発がショートカバーを誘発したか、商品は貴金属がドル安進行もあり反発も原油は米ロ会談を控え下落、ドル円は米雇用統計からの回復鈍く147円台半ばまで円高ドル安が進行している。

 8月8日のRSS3号1月限(中心限月)は終値317.4円、週高値324.9円、週安値305.3円。上海天然ゴム先物1月限は終値15,525、週高値15,555、週安値15,215であった。

 現物価格は219.0円程、現物は大口売りが一巡し上昇も円高が換算値を押し下げた。上海ゴム指定倉庫在庫は17.6万トン程に小幅減少、引続き在庫取り崩しが続いている。OSEゴムは1-6番限が逆鞘傾向を維持、期近の売り物は少なく先限下落時も下げ幅が限定された。タイでは来週以降に降雨が予報されており状況次第ではオファー価格に影響が出そうだが、TSR20は順鞘傾向を維持していることから供給面での不安は大きくなさそうだ。輸入採算面では前週並みの割安幅を維持、上海安・円高の組合せが生じれば新規入着に警戒する必要があるものの、日中共に国内在庫消化が継続していることから、需要面に変調がなければ下値余地は限定されやすいか。中心限月は310.0~330.0円を予想する。

みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

岡地株式会社
国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp