ゴム週刊情報

著者:小網 太郎
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◆ファンダメンタルズ

【産地】USSのタイ主要卸売3市場の一日の取引は10~30トン。10月3日の価格はキロあたり55.82バーツ、RSS号タイ主要港11月積価格は205.0~210.0セント。

【在庫】全国生ゴム営業倉庫在庫の最新データは、8月30日時点6,676トン(前旬比142トン減)。

 8月下旬の入出庫は入庫682トン、出庫824トン。

◆展開予想

 OSEゴムは大幅反落、上海ゴムは国慶節休場ではあるが休場前に直近安値を更新して引けた影響があってか、OSEゴムは週明けから売り優勢となり中心限限月は300円の大台を割り込むと一時296.2円まで値を切下げるなど週末にかけても戻り鈍く、週間安値圏での引けとなった。株式は日米共に上昇、米政府機関の閉鎖が決まるもマイナス材料とはならずリスクオンの動きが優勢、商品は貴金属が金を中心に上昇傾向を維持する一方、原油は供給増加懸念から大幅下落、ドル円は146円台後半まで円高ドル安が進行している。

 10月3日のRSS3号3月限(中心限月)は終値297.7円、週高値311.2.0円、週安値296.2円。上海天然ゴム先物1月限は終値15,140、週高値15,500、週安値15,075であった。

 オファー価格は309円強に大幅下落も成約状況は未確認、円高進行も価格下押しに働いた。上海ゴムは休場で週明けは8日から取引再開予定となっている。OSEゴム1-6番限の逆鞘幅は縮小、先限大幅下落を受けて期近限月にも大幅安水準での売り気が散見され、鞘縮小につながった。タイでは増産期入りする中で、現物成約量が増加しつつあるものの先物対比での下げ幅はマイルドであり、TSR20も逆鞘傾向を維持しつつ週間での下げ幅は期近で3.0セント弱とOSEゴムの下げ幅が特に目立った。今週は中国勢不在の影響もあってか先物・現物とも軟調で国内は円高進行の影響もあり輸入採算面での割安幅は縮小、来週は、自民党総裁選後のドル円状況や休場明けの上海ゴム動向を見極めながら慎重に取引を進めたい。中心限月は290.0~310.0円を予想する。

みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート
出所:みんかぶ先物ゴム(RSS3)先物複合チャート

 

 

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このコラムの著者

小網 太郎(コアミ タロウ)

岡地株式会社
国際法人部ゴム担当。
http://www.okachi.co.jp