2020年のWTI原油相場は42~65ドルと予想。米大統領選がカギ

原油
著者:吉田 哲
原油(WTI先物)反発。主要株価指数の反発などで。60.34ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドルインデックスの反落などで。1,488.15ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。20年05月限は12,715元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。20年02月限は476.8元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで561.9ドル(前日終値比5.2ドル縮小)、円建てで1,960円(前日終値比12円縮小)。価格の関係はともに金>プラチナ。

東京市場は以下のとおり。(12月23日 18時26分頃 先限)
 5,214円/g 白金 3,254円/g 原油 41,820円/kl
ゴム 193.7円/kg とうもろこし 24,300円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)
東京原油 1時間足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「2020年のWTI原油相場は42~65ドルと予想。米大統領選がカギ」

前回は「アラムコの上場を機に生まれた、新たな原油相場の上昇要因」として、サウジアラムコの株価について書きました。

今回は「2020年のWTI原油相場は42~65ドル予想。米大統領選がカギ」として、筆者が考える、2020年のWTI原油相場の見通しの概要を書きます。

2020年は“トランプ大統領が再選を狙う”米大統領選挙があります。

再選を達成するため、高い温度感でさまざまな施策を実施するみられ、それらの施策の効果が、原油相場に大きな影響を与えるとみられます。

トランプ大統領が再選に向けて具体的に行うとみられるのは、株高と失業率低下を推進する施策です。

これらの施策が功を奏すれば、米国の景気動向に浮揚感が生まれ、世界景気が好転する期待が高まります。

そして、米国や世界の景気が好転する期待が生じれば、石油消費量の増加観測が生じます。

つまり、トランプ大統領が再選を目指し、株高と失業率低下のための施策を推進すればするほど、原油相場に上昇圧力がかかるとみられます。

一方、以前の「2020年の原油相場の高値を考える上で重要な“トランプバンド”」で述べた通り、WTI原油価格が過去12カ月平均でおよそ58ドルを超えてくると、トランプ大統領が原油高やそれを主導するOPECを批判し、原油相場に下落圧力がかかる可能性があります。

再選に向けてトランプ大統領が躍起になって施策を進めれば進めるほど、原油相場には上昇圧力と下落圧力の両方がかかることになります。

これらの点を総合し、筆者は2020年の原油相場の上値の目途を、過去12カ月平均価格ベースで65ドル(2019年1月の水準)、下値の目途を実価格ベースで42ドル(2018年12月の安値水準)としました。

図:WTI原油先物 過去12カ月平均(赤線)と月足終値(緑線)
単位:ドルバレル
WTI原油先物 過去12カ月平均(赤線)と月足終値(緑線)

出所:ブルームバーグのデータをもとに筆者作成

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト 1977年生まれ。大学卒業後、コモディティ業界に入る。2007年からコモディティアナリストとして商品の個別銘柄分析や情報配信を担当。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。楽天証券ウェブサイトにレポート「週刊コモディティマーケット」を掲載(毎週金曜更新)。各種メディアでも独自の視点を織り交ぜながら関連情報を幅広く配信している。