[Vol.2137] 日米金(ゴールド)価格比≒ドル/円相場

著者:吉田 哲
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原油反発。地政学リスクの拡大などで。60.34ドル/バレル近辺で推移。

金反発。地政学リスクの拡大などで。4,765.80ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。26年05月限は15,620元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。26年03月限は437.0元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで2407.9ドル(前日比59.45ドル拡大)、円建てで13,433円(前日比150円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

国内市場は以下のとおり。(1月20日 大引け時点 6番限)
24,852円/g
白金 11,419円/g
ゴム 345.9円/kg
とうもろこし(出来ず)
LNG 1,799円/mmBtu(25年8月限 5月27日15時39分時点)

●NY金先物 月足 単位:ドル/トロイオンス
NY金先物 月足 単位:ドル/トロイオンス
出所:MarketSpeedⅡより筆者作成

●本日のグラフ「日米金(ゴールド)価格比≒ドル/円相場」
前回は、「はじめての26,000円、他の貴金属も高い」として、国内大手地金商の金(ゴールド)小売価格(税込)の推移を、確認しました。

今回は、「日米金(ゴールド)価格比≒ドル/円相場」として、大阪金先物とNY金先物の価格比およびドル/円の日次平均を、確認します。

国内大手地金商の金(ゴールド)小売価格と同様、価格の単位が円の「大阪の金(ゴールド)先物」と、価格の単位が米ドルの「ニューヨークの金(ゴールド)先物」の価格推移を確認します。

ドル建ての金(ゴールド)価格は、世界中の金(ゴールド)価格の指標になり得ます。このため、大阪の金(ゴールド)先物の価格や、日本国内の大手地金商の金(ゴールド)小売価格は、ニューヨークの金(ゴールド)先物をはじめとしたドル建ての金(ゴールド)価格の推移に追随する傾向があります。

大阪の金(ゴールド)先物価格も、ニューヨーク金(ゴールド)先物価格も、2024年の年初以降、上昇傾向を維持しています。これは、ニューヨーク金(ゴールド)先物価格の上昇に、大阪の金(ゴールド)先物価格が追随しているために起きている事象、ともいえます。

ただ、しばしば、大阪の金(ゴールド)先物価格が、ニューヨーク金(ゴールド)先物価格に対して、上振れしています。2024年の年初からの上昇傾向は変わらないものの、短期的に、追随の仕方に強弱が生じています。

これは、ドル/円相場が大きく動く局面で起きる事象です。以下のグラフは、円建てである大阪の金(ゴールド)先物価格をドル建てであるニューヨーク金(ゴールド)先物価格で割った値と、ドル/円相場の推移を示しています。

大阪の金(ゴールド)先物価格をニューヨークの金(ゴールド)先物価格で割った値が上昇すれば、大阪の金(ゴールド)先物価格がニューヨークの金(ゴールド)先物価格に対し、強くなっていることを示します。これは先ほどの「上振れ」の状態です。

この上振れの状態が発生するタイミングは、ドル/円相場が大きく円安に触れるタイミングとほぼ同じです。つまり円安が、大阪の金(ゴールド)先物価格がニューヨーク金(ゴールド)先物価格に対して上振れする要因の一つに挙げられるといえます。

円安は金(ゴールド)を含む国際商品の輸入価格を押し上げる要因の一つです。円安時は、同種の商品において、円建ての価格がドル建ての価格に対して割安感が醸成されて投資家が物色する、価値を維持するためにコストが多くかかるため(ドル建てに対して)価格が上振れする、などと説明されることがあります。

前回述べた、国内地金商大手の金小売価格の高値更新の背景には、昨年末以来、短期的に進行している円安も挙げられるといえます。(円高の場合は、円建て金(ゴールド)の価格が、ドル建て金(ゴールド)の価格に対して、下振れすることがあります)

図:大阪金先物とNY金先物の価格比およびドル/円の日次平均
図:大阪金先物とNY金先物の価格比およびドル/円の日次平均
出所:楽天証券およびInvesting.comのデータをもとに筆者作成

 

このコラムの著者

吉田 哲(ヨシダ サトル)

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト
1977年生まれ。超就職氷河期の2000年に、新卒で商品先物会社に入社。2007年よりネット専業の商品先物会社でコモディティアナリストとして活動を開始。2014年7月に楽天証券に入社。2015年2月より現職。「過去の常識にとらわれない解説」をモットーとし、テレビ、新聞、雑誌、インターネットなどで幅広く、情報発信を行っている。大学生と高校生の娘とのコミュニケーションの一部を、活動の幅を広げる要素として認識。キャリア形成のための、学びの場の模索も欠かさない。