金相場、連日の高値更新も2月は調整に注意したい

著者:菊川 弘之
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 ベネズエラに続いてトランプ大統領が仕掛けたのは、グリーンランド領有問題だ。欧州8ヶ国(デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランス、ドイツ、英国、オランダ、フィンランド)が「欧州の領土保全」を掲げてデンマークを擁護すると、トランプ大統領は17日、SNS投稿で、米国によるデンマーク自治領グリーンランドの領有に反発しているとして、欧州8ヵ国からの全ての輸入品に対し、最大25%の関税を課す意向を表明した。米国がグリーンランドを取得するまで、8ヶ国を対象に、2月1日に10%の関税を発動し、6月1日に税率を25%に引き上げると発表。マーケットは株安・金高で反応した。NATO同盟国であっても、協力しない国は、「敵性国家」と同等の関税を課す姿勢が示され、相互防衛義務(第5条)への信頼が崩壊するのではないかとの懸念が強まった。

 グリーンランドをめぐる米欧の対立で、欧州が米国債を売却するとの臆測も浮上。世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で、デンマークの年金基金アカデミカーペンションが保有する1億ドル(約158億円)規模の米国債を1月末までに売却すると表明した。これもドル売り・金買い要因となった。

NY金の月間騰落率平均(1978/1~2025/12)
 

このコラムの著者

菊川 弘之(キクカワ ヒロユキ)

日産証券インベストメント株式会社 チーフ・ストラテジスト / 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)。
GelberGroup社、FutureTruth社などでのトレーニーを経験後、商品投資顧問会社でのディーリング部長等経て現職。
日経CNBC、BloombergTV、ストックボイス、ラジオ日経など多数のメディアに出演の他、日経新聞、時事通信などに連載、寄稿中。
また、中国、台湾、シンガポールなどで、現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。

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