金相場、連日の高値更新も2月は調整に注意したい

著者:菊川 弘之
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 米覇権・ドル基軸通貨体制の揺らぎと言う大きな金買いのテーマに加えて、米利下げ期待の高まりや、米政権の関税政策や米連邦準備理事会(FRB)独立性への懸念、米政府機関の一部閉鎖、世界各地での地政学リスクなど複合的な要因が重なり、世界経済や国際関係に不透明感が強まる中、金への資金流入が続いている。

 足元では、月末に控える「米つなぎ予算」の期限到来に伴う政府機関の閉鎖懸念や、イラン情勢を含む中東の地政学リスク、日本の長期金利上昇、中国軍部粛清などが材料視されている。

 これらの懸念材料が実現した際には、もう一段高も想定されるが、過熱感が高まっており、それぞれの足元のリスクが後退した場合は、利食いの流れも出てくるだろう。

 月間騰落傾向を振り返ると、年間で最も強い傾向のある1月の値動きは、今年もアノマリー通りだが、2月は反動安が確認される。既に、200日移動平均線との乖離率は、昨年10月の調整局面前の水準を大きく上回っている。

 中期的な価格水準を変える材料としては、中国の金準備が、政府が公表している量の倍以上の5500トンに達している可能性がある。と、オーストラリア・ニュージーランド(ANZ)銀行が公表した。生産、輸入したすべての金から宝飾や工業用途などの使用分を除き、残りの6割を中国人民銀行(中央銀行)が手にしたという計算。

 金を取り巻く強気な環境に変化はなく、季節的な調整安は、結局は春高に向けた買い場を提供することになるだろう。6月はFOMC絡みでの調整も予想されるが、中間選挙へ向けて、株とのダブルバブルは進みそうだ。

主要国公的機関・金ETFの金保有高

 

このコラムの著者

菊川 弘之(キクカワ ヒロユキ)

日産証券インベストメント株式会社 チーフ・ストラテジスト / 国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)。
GelberGroup社、FutureTruth社などでのトレーニーを経験後、商品投資顧問会社でのディーリング部長等経て現職。
日経CNBC、BloombergTV、ストックボイス、ラジオ日経など多数のメディアに出演の他、日経新聞、時事通信などに連載、寄稿中。
また、中国、台湾、シンガポールなどで、現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。

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